政界の人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 01:36 UTC 版)
利根川泰司(とねがわやすし) 国航ジャンボ墜落事故時の首相。出世の見込めない弱小派閥の長だったが、党内抗争でキャスティングボートを巧みに握り、総理の座まで上り詰める。ジャンボ機墜落事故を起こした国航の次期経営者の人事を、監督官庁である運輸大臣ではなく総理大臣自らが手がけることで、権力を誇示すると共に運輸利権を手にしようと目論む。国見を国民航空会長に据えたまではよかったが、その扱いに苦心することになる。なお、実際の当時の首相は中曽根康弘である。 竹丸欽二郎(たけまるきんじろう) 副総理。政界・財界に広い人脈を持ち、利根川を補佐する。財界の有力者のつてを使い、インドネシアの政府開発援助がらみで、国民航空に10年物のドル先物予約を仕組み、関係機関から献金を受け取っていた。国見らがドル先物予約の異常さに気づくと、自身の献金のカラクリが明るみに出るのを恐れ、閣議決定で幕引きを図る(それでも、国見らがドル先物予約の件をいくらつつこうが、滅多なことではそのカラクリがバレることはないようであるが)。なお、実際の日航ジャンボ墜落事故後の副総理は金丸信である。 十時征成(とときゆきなり) 官房長官。その名の通り午後10時に退庁する勤勉な男。国見と利根川の間に立つ役回りである。なお、実際の日航ジャンボ墜落事故後の官房長官は後藤田正晴である。 道塚一郎(みちづかいちろう) 運輸大臣。運輸族を束ねる。国民航空の後任社長人事をめぐって利根川に介入を試みる。なお、実際の日航ジャンボ墜落事故後の運輸大臣は三塚博である。 永田(ながた) 元首相で、利根川の政敵。運輸利権を握っている。利根川に対抗して、国航の情報を社進党にリークする。『華麗なる一族』『不毛地帯』では大蔵大臣として登場している。 龍崎一清(りゅうざきいっせい) 利根川のブレーン。元大本営参謀で、関東軍の将兵と共に、シベリアに抑留された過去を持つ。利根川の命で国見とたびたび接触する。現実において、中曽根首相のブレーンとして活躍したのは瀬島龍三である(瀬島龍三をモデルとした登場人物は、山崎豊子の小説不毛地帯に壱岐正としても登場する)。 青山竹太郎(あおやまたけたろう) 運輸族の代議士。 石黒(いしぐろ) 運輸省航空局総務課長。 井之山啓輔(いのやまけいすけ) 社進党の中堅議員。永田からリークされた情報を元に、国会で国航の経営問題を追及する。 安西富貴(あんざいふき) 目白の女王。元首相・田沼の秘書。 不二(ふじ) 共産党委員長。なお、実際の当時の共産党委員長は不破哲三である。
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