拡幅事業について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 05:17 UTC 版)
「島田金谷バイパス」の記事における「拡幅事業について」の解説
島田金谷バイパスは開通当初から全線が無料で、東名高速道路が島田・藤枝両市街地からかなり離れたところを通過する事もあり、特に新大井川橋周辺は、時間帯を問わず慢性的な渋滞が長年の課題となっている。2004年3月に大代ICから新大井川橋手前の区間が4車線化されたものの、上り線・新大井川橋手前の車線減少・合流地点で無理な割り込みによる事故や渋滞の多発が問題となり、2006年7月よりその区間を敢えて1車線減少させた経緯がある。同じ国道1号の掛川バイパス・藤枝バイパスが2005年に無料化されて以降はその影響で交通量が更に増加しており、渋滞の最後尾が掛川バイパス(日坂バイパス)の八坂IC付近にまで達する事も少なからずある。また、金谷地区から島田市街へ向かう救急車の通行が多いが、渋滞発生時には緊急車両の通行も困難となっている。 牧の原第一トンネルから大代ICの区間は、1975年から下り線の登坂車線設置のために4車線の設定になっているが、開通から40年余りもの間、上り線は1車線通行で、空いた1車線分のスペースには矢印の標識が数メートル間隔で並べられている。そのスペースは路面の傷みが激しく、アスファルトの隙間から雑草が顔を覗かせる箇所も存在する。 また、上り線の掛川バイパスから藤枝バイパスの約30 kmにわたる区間は、追越車線や登坂車線が設置されておらず、追い越しのための右側部分はみ出し通行も禁止されているため、60 km/h出せない特殊車両(クレーン車など)が乗り入れる事により長い車列を作ってしまい、渋滞の原因になる事がある。 以上のような問題解消のため、静岡県知事や島田市長、島田・磐田間バイパス建設促進期成同盟は、拡幅事業および菊川ICのフルインター化の要望を再三にわたり国土交通省へ陳情してきた。それに対し国土交通省の審議会は、損失時間が110万人時間/年という現況を踏まえ、2012年1月には4車線化工事の着工を了承した。ルートについては、全線を現道の暫定2車線区間に沿って拡幅するルート(事業費240億円)と、上り線だけ菊川ICから北側に迂回させ、大代IC付近で再び現道に合流するルート(事業費265億円)の2案が検討され、事業効果の見込みは両案ともほぼ同じだったため、前者の現道拡幅案が採用された。 2012年度より調査・設計業務に、2014年度より用地取得および工事に着手しており、2015年度末時点での進捗率は6 %(うち用地取得率は35 %)となっている。全線4車線での供用時には損失時間が40万人時間/年まで改善するものと期待され、このうち新大井川橋を含む旗指IC - 大代IC間延長4.3 kmが2024年度(令和6年度)に開通予定である。
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