後継とクローン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 22:21 UTC 版)
市場撤退したころ、TIはTI-99/4Aの後継機種を2つ開発中だった。どちらも生産されなかったが、いくつかのプロトタイプがコレクターの手に渡っている。TMS9900の後継であるTMS9995をCPUに採用しているため高速化されていて、HexBusを採用している。 TI-99/2 - 低価格なモノクロ表示でサウンド機能のない機種。シンクレア ZX81などを思い起こさせる。 TI-99/8 - 上位後継機で、キーボードが大きくなり、RAMは標準64Kバイトで最大15メガバイトまで拡張可能。音声合成機能、UCSD Pascalの環境を内蔵し、16ビットバスが直接拡張ポートに出ている。プロトタイプがいくつか現存しており、コレクター間でかなり高額で取引されている。 ぴゅう太 - 1982年に日本の玩具メーカートミーが発売。アーキテクチャとファームウェアはTI-99/8によく似ているが、主記憶はVDP RAM兼用でTI-99/4Aに近い。海外では Tomy Tutor の名で発売したが、日本以外ではほとんど売れなかった。 Myarc Geneve 9640 - 1987年にリリースされたPEB用拡張カードの形でTI-99/4Aを拡張するクローン。IBM PC/XTのキーボードを流用可能。TI-99/8 によく似ている。プロセッサは12MHzのTMS9995で、V9938で80桁表示が可能であり、16ビットバスでRAMを接続している。OSは独自のMDOS (Myarc Disk Operating System) で、TI-99/4A向けソフトウェアとハードウェアの多くをそのまま使える。PEBにトグルスイッチを追加して、オリジナルと同じ性能になるようウェイトを入れることもできる。 Phoenix G2 - イギリスのユーザーグループの1人Gary Smithが2010年に設計。Myarc Geneve 9640とTMS9995マイクロプロセッサを2個のFPGAでエミュレートすることで、既に製造されていないICの在庫品に頼らないようにしている。また、SDカードリーダ、イーサネット、VGA出力、64MBメモリなど新しい技術を取り入れている。
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