庭園研究とは? わかりやすく解説

庭園研究

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 06:06 UTC 版)

鏡保之助」の記事における「庭園研究」の解説

京都時代京都名園惹かれ庭園学研究思い立ち1911年明治44年9月に『日本園芸雑誌』に掲載された『庭園観賞植物に就て」という論説と、1912年明治45年)の1月から5月わたって園芸之友』に掲載された「将来に於ける本邦庭園」という文章発表する。「庭園観賞植物に就て」は欧米視察した経験基づいて書いている。庭園整形式庭園(RegularGarden)と不整形庭園(IlegularGarden)とに分類し整形式古式庭園(CrasicGardem)、近世庭園(RomanticGarden)とも呼びフランスイタリア、オランダなどで発達した整形を旨とし、左右対象地上模様描き建築物等の上から僻撤するのに適しており、フランスのVerseille、SaintCloudSaintGer-main等が有名であるとしている。 不整形には庭園風光が自然其健を示し実景現わす実景庭園と写景的庭園とがあり、実景的は4種類示している。芝生式切景的庭園芝生地を本位したもので、普通、英国式庭園称しているもの、樹林地切景的庭園樹林地本位したもの大陸庭園とも称しフランスベルギーのBoisと称する遊園もこれに属するとし、森林式は樹林森林的形態を有するものであってあたかも森林内に庭園美を具えたようなものとし、木立芝生式(Hain式)はではあるが其樹林内の下枝生せしめず樹林地芝生地となしたもので、ドイツにこの型のものが多い、と分類した。 写景的庭園日本固有の庭園とし、英国式庭園フランスのBoisなどと等しく風光の美を発揮するのであるが、実景の美を其優に示すのではなく、栽樹立仮山に依って自然の風光縮写するのを旨としていること、そして、庭園分化するのは気候によるところが大きく整形式から不整形式に移行しつつある理由は、絵画が絵模様から発達して線香となり今日輪廓余り明らかでない表現になったように、芸術美に対する考が進んだ結果ではないか、としている。 「将来に於ける本邦庭園」では、欧米では庭園研究進んでおり、教育機関備わっているのに、わが国では美術音楽には高等学校設けておきながら、庭園に関して研究閲す存在せず進歩するどころか江戸時代形骸しがみつき古人定めた方式意義すら知らぬ植木屋のために、古庭園の園趣が破壊される事態至っていると述べている。そして、庭園史調査基礎とする庭園学必要性述べ個人的見解としてわが国庭園将来について、生活の近代化、特に建築物規模拡大に伴い縮写庭園減少し樹林式や芝生式の広い庭園公園)が多くなるであろうこと、日本の建築物の洋風化と、茶道禅道勢力衰えから、清楚な趣致薄れてゆき、靂なる装飾花壇を有する遊園増加するであろうこと、夢想化よりも、植物学的に潅木の自然の性状調査する必要が増加するであろうが、古来方式を学ぶことも大切であること、禁忌方位剋生の説は、否定はしない重く見られることはなであろうこと、を論じている。

※この「庭園研究」の解説は、「鏡保之助」の解説の一部です。
「庭園研究」を含む「鏡保之助」の記事については、「鏡保之助」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「庭園研究」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「庭園研究」の関連用語

庭園研究のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



庭園研究のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの鏡保之助 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS