幕府評定所概要とは? わかりやすく解説

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幕府評定所概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 21:32 UTC 版)

評定所」の記事における「幕府評定所概要」の解説

江戸城外の辰ノ口現在の千代田区丸の内一丁目4番南西部丸の内永楽ビルディングがある位置明治維新直後には糾問所が置かれ新撰組隊士2人調べ受けた)にあり、幕政重要事項大名・旗本訴訟複数奉行管轄にまたがる問題裁判行なった機関で、町奉行寺社奉行勘定奉行老中1名で構成された。これに大目付目付審理加わり評定所留役実務処理を行った。とくに寺社奉行町奉行勘定奉行三奉行呼ばれ評定所のもっとも中心になる構成員であり、寺社奉行4人、町奉行2人公事方勘定奉行2人を「評定所一座」と称した享保撰要類集などからも明らかなように、時として三奉行という形で老中へ伺うことも多かった。後には、側衆から後の側用人江戸出府中の京都所司代大坂城代遠国奉行なども列席した評定所留役勘定所から出向してきた役人務めており、実質的な審理留役が行い、評定所一座が行うのは、冒頭初回吟味と、最終回判決申し渡しのみであった通常幕府管轄武士に対して訴訟を扱うが、原告被告管轄する機関異な場合評定所で裁いた。武士庶民のような身分違い町奉行所管轄江戸の町民寺社奉行所管轄宗教者裁判幕府領領民藩領民など原告と被告領主異な場合である。 評定所歴史については、寛永12年1635年11月法令から、この時期設置されとされる。ただその場所については諸説があり、もっとも一般的な説は、明暦の大火によって、それまで評定行われた酒井忠清老中)と安藤重長寺社奉行)の屋敷焼失したため、以降伝奏屋敷仕切って評定所置いたというものである石井良助服藤弘司など)。これは享保期に幕府求めに応じて評定所提出した書上のなかに記載されている事項であり、一般的な入門書などでも広く書かれている。 これについて、「江戸幕府日記」を詳細に検討した藤井譲治は、寛永12年12月3日伝奏屋敷で「寄合が行われたことを明らかにしている。また藤井寛永9年から12年にかけての「寄合」の数と場所を同日記から説明し伝奏屋敷以前土井利勝大老)や酒井忠勝大老)の屋敷行われた、としている。 前述評定所提出した書上は、享保2年1717年評定所火事焼失した後のものであり、再検討要する評定所呼称については、先述寛永12年法令では「寄合場」と記載され、必ずしも「評定所」の呼称当初から用いられわけではない幕府法令初見慶安5年1652年5月のもので、目安裏書については管見限り承応3年1654年10月以降である。 寛文年間頃、寄合種類式日しきじつ)・立合内座寄合分かれたことで、出席する構成員協議内容が日により異なっていった。式日幕政重要事項諮問を行う日となり、初期には主要な構成員であった老中が、諮問が行われる式日にのみの出席変わった老中については享保5年1720年)に月一度の出席にまで頻度低下している。立合裁判が行われる日で、側用人在府中の京都所司代大坂城代遠国奉行なども列席する場合があった。内座寄合三奉行協議する日で、老中などは出席しなかった。内座寄合奉行宅で行われることもあり、評定所範囲入れない場合もある。 式日立合内座寄合は、それぞれ3日ずつあり、式日2日11日21日立合4日13日25日開かれた

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