岡崎市図書館交流プラザ時代(2008-)
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「岡崎市立中央図書館」の記事における「岡崎市図書館交流プラザ時代(2008-)」の解説
移転ごとの延床面積の変遷移転年 m2 1912 常福院 170 1923 岡崎公園 513 1947 旧演舞場 279 1962 旧商業高校 916 1966 旧警察署 891 1971 明大寺町 2,477 2008 りぶら 7,895 2008年(平成20年)9月1日には新館開館準備のために明大寺町の図書館が閉館。11月1日に図書館交流プラザ内に中央図書館が開館した。移転によって延床面積は2,477m2から7,895m2と約3倍に拡大し、約10万冊を新規購入したことで蔵書数は約60万冊に増加した。公募によって決定した愛称「Libra」(りぶら)は、Library(図書館)とLiberty(自由)を組み合わせた造語である。 開館後の3日間だけで約4万人が訪れ、約2,500人が利用者カードの申請を行うとともに、36,000冊が貸し出された。2階の「ポピュラーライブラリー」と子ども図書室は貸出数が多すぎて書架がガラガラになってしまったという。開館後の1か月間に165,133人(1日平均6,351人)が利用し、月間目標84,000人の2倍近くとなる滑り出しを見せた。旧館時代から中高生の自習室利用が多かったため、移転後も中高生を締め出すことはしないという方針を設けている。明大寺町の旧中央図書館は、隣接する岡崎市美術館の東館(第5展示室と第6展示室)に生まれ変わっている。 2010年(平成22年)3月から4月には、図書館の蔵書検索システム(OPAC)が閲覧しづらくなる現象が発生。図書館は警察に被害届を提出し、5月25日にはサイバー攻撃を仕掛けたとして利用者の一人が逮捕された。この利用者は起訴猶予処分となったが、利用者側にサイバー攻撃の意図はなく、根本的な原因がシステムの不具合にあったことから論議を呼んだ。9月には図書館が公式見解を発表し、2011年2月には図書館とこの利用者の和解が成立している。この事件はLibrahack(りぶらはっく)事件または岡崎市立中央図書館事件と呼ばれている。2010年9月には、蔵書検索システムを管理していた三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)のミスによって、図書館利用者の利用状況および個人情報185件(159人分)が流出していたことが判明。流出したのは延滞予約本のリストデータであり、氏名・年齢・電話番号・貸出図書名などが含まれていた。岡崎市はこれを守秘義務契約違反などであるとした。管理を委託していたMDISとの契約を短縮して2012年末までとし、それまでの約2年間はMDISが無償で保守業務を担当することとなった。 中央図書館の利用者はりぶらの有料託児サービスを利用できる。2012年時点で託児サービスを行っている東海地方の図書館は、岡崎市立図書館に加えて桑名市立中央図書館(有料)と岐阜市立図書館(週1日、無料)のみだった。2010年11月には岡崎げんき館でブックスタート事業を開始し、岡崎市内の乳児全員に絵本を贈っている。ポリオワクチンの予防接種会場でもある同館で、岡崎市出身の絵本作家である瀬川康男が絵を担当した『いないいないばあ』(松谷みよ子作)を贈っている。 2011年(平成23年)12月24日にはりぶらの入館者数が500万人を突破した。2012年(平成24年)には公立図書館開館100周年を迎えた。愛知県の公立図書館としては津島市立図書館に次いで2番目である。2014年(平成26年)7月1日からは三河地方では初めて国立国会図書館デジタルコレクションの閲覧が可能になった。開館から6年9か月後の2015年7月18日には、りぶらの来館者数が1000万人に達した。
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