宮地岳線(現・貝塚線)時代
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「西鉄313形電車」の記事における「宮地岳線(現・貝塚線)時代」の解説
転属にあたり台車を狭軌用のDT12(Mc車)及びTR23(Tc車)に、主電動機もMT15C (104 kW) ×4に取り替えたが、ク366だけはモ1から流用したDT10タイプの台車を取り付けた。 313形編成表(1977年) ← 津屋崎 貝塚 → cMTc313 363 314 364 315 365 316 366 1980年にはワンマン運転が開始されたことに伴い、ワンマン運転対応化改造を実施されている。 1984年から順次車体更新が行われ、中央部に扉を増設して側面3扉に改造されるとともに、前面窓と戸袋窓がHゴム支持の固定窓に改められ、他の窓もアルミサッシ化された。 1987年から翌年にかけて集約分散式冷房装置による冷房化改造が実施され、同時に屋根と床板が鋼板化されたほか、電動発電機(MG)は600形の4両固定編成化と、それに伴うMGの大容量化により余剰となったCLG-355Aに交換された。 1991年には前照灯が大型1灯(白熱電球)からシールドビーム2灯に改造されている。 1992年(平成4年)から翌年にかけて西武鉄道701系の廃車により発生した台車を譲り受けて従来の台車と振り替え、カルダン駆動方式に改造された。主電動機・主制御器も西武701系のものを流用したが、いずれも1C8M(1台の制御器で2両8基の主電動機を駆動する)方式対応であるため、ク363形の連結面側の台車を動力台車とし、1C8M用の機器を主電動機6基の状態で用いる形としている。この改造によりク363形は電動車となり、形式がモ363形となった(実際はモ363形は2個モーター車なので1.5M 0.5T編成である)。314F(F = 編成)はこの改造を受けておらず、廃車まで吊り掛け駆動方式のままであった。 313形編成表(1993年) ← 津屋崎 貝塚 → cMMc313 363 315 365 316 366 cMTc314 364 2007年(平成19年)まで4編成とも宮地岳線で使用されてきたが、同年4月1日に西鉄新宮 - 津屋崎間が廃止(同時に貝塚線へと改称)となったことで314Fと316Fが余剰廃車となった。316Fは2006年(平成18年)9月に運用から外れて休車となり、多々良車両基地の定位置に止められていたが、同線が部分廃止された直後の2007年(平成19年)4月中旬に解体作業が行われ、314Fも同時期に解体された。313Fは、部分廃止後に残った編成が施された発車合図ベルのスピーカー化が行われず部分廃止直後から休車となり、2008年(平成20年)1月18日付で廃車・解体された。315Fはモ365の乗務員室に隣接する座席を撤去し、車椅子スペースを設置して600形とともに貝塚線で使用されていた。 最後まで残った315Fは2015年1月24日に運行を終了することとなり、2014年(平成26年)4月15日の運用をもって多々良工場に入場し、大牟田線時代後期の塗装であるベージュとマルーンのツートンカラーに復元され、同年5月23日から運行を開始した。内装も座席表皮を赤からかつて採用されていた紺色に復元し、広告枠・中吊りには天神大牟田線・貝塚線(旧宮地岳線)の歴代車両や過去の駅舎の写真などを展示していた。 同年12月13日からは、車内広告枠・中吊りに「さよなら西鉄313形フォトコンテスト」の入賞作を展示するとともに、特製ヘッドマークを取り付けて運行した。 予定通り2015年1月24日限りで運行を終了し、引退セレモニーならびに新たに天神大牟田線から転籍した614-664との「ハンドル継承式」が行われた。 2015年3月31日付で廃車され、313形は形式消滅した。その後、2015年8月に解体された。
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