宇宙の誕生とは? わかりやすく解説

宇宙の誕生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 12:10 UTC 版)

宇宙」の記事における「宇宙の誕生」の解説

ビッグバン理論ビッグバン仮説)では、宇宙始まりビッグバン呼ばれる爆発であったとされている。ハッブルの法則によると、地球から遠ざかる天体速さ地球からの距離に比例している。そのため、逆に時間を遡れば、過去のある時点ではすべての天体1点集まっていた、つまり宇宙全体が非常に小さく高温高密度の状態にあった、と推定されるこのような初期宇宙モデルは「ビッグバン・モデル」と呼ばれ1940年代ジョージ・ガモフ物理学理論纏め上げたガモフビッグバン時に発せられた光がマイクロ波として観測されるはずと予言したその後1965年アーノ・ペンジアスロバート・W・ウィルソンによって、宇宙あらゆる方角から放射される絶対温度3度黒体放射相当するマイクロ波宇宙背景放射)が発見された。これは宇宙初期高温時代放たれ熱放射名残みなされ予言正しさ裏付ける証拠とされた。 ビッグバン・モデルの研究進み例えばその温度についてガモフ100億度程度考えたが、後に1031度と試算されている。ビッグバン直後宇宙には物質存在せずエネルギーのみが満ちた世界だったと考えられている。理論によると、物質基礎になる素粒子100万分の1秒が経過した頃に生じその時には温度10兆度程度まで下がった1万分の1秒後に温度1兆度になり、陽子中性子出来上がった宇宙膨張しながらさらに冷え、3分後には水素・ヘリウム・リチウムなどの原子核電子生じ温度10億になった38万年経過する温度は3800度程度になり、電子原子核囚われて原子となってビッグバン起こった時に生じた光子素粒子邪魔されずに真っ直進めようになった。これは「宇宙の晴れ上がり」と呼ばれ、この光が宇宙背景放射である。原子電気的に中性反発しないため、やがて重力纏まり始めて、約1~1.5億年後にはファーストスターが、約9億年後には星や銀河形成するようになった。 しかしその後宇宙の地平線問題平坦性問題といった、初期単純なビッグバン理論では説明できない問題出てきた。これらを解決する理論として1980年代インフレーション理論提唱されビッグバン以前急激な膨張インフレーション)が起こったとされるようになった。この理論では宇宙真の誕生ビッグバン前に無から生じ急激な膨張インフレーション)を経てからビッグバン起こったという。インフレーション時に内包するエネルギーにはわずかなムラがあり、このムラ原子集積呼び込んだ事、またムラ一様だったため宇宙平坦になったとしている。提唱当時インフレーション理論には観測結果伴っていなかったが、後に精密な宇宙背景放射測定理論一致する事が判明し信頼性高まった

※この「宇宙の誕生」の解説は、「宇宙」の解説の一部です。
「宇宙の誕生」を含む「宇宙」の記事については、「宇宙」の概要を参照ください。

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