学風・学生生活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 07:49 UTC 版)
キリスト教精神に基づく社会的弱者へのあたたかいまなざし、全人教育、人間的な豊かさの習得、こうした考え方の結果としての少人数教育、学生個人のニーズに合わせた手作り教育などに特色をもつ。 偏差値や高校時代の成績よりも個人のユニークな特徴や向上心に重点を置く教育を行っている。過去の教育理念には女子教育機関として女性の自立、教養、自由などが教育の理念として掲げられていたが、現在は男女共学となっている。元は音楽・美術の芸術教育を特色としたが、近年では英語教育や国際人養成、保育士や幼稚園・小学校教諭養成などにも成果を発揮してきた。 欧米の大学によく見られる総合的な教養教育(リベラルアーツ教育)を特色としたユニークな授業形態をとっている。ほとんどの専任教員が学生とともに「とっておきの一冊」を読み込むという「読書論」を展開し、これが一般教養課程「パン教=一般教育」の代わりをなす。また「セメスター制度」をしいており、原則として1週間に2回の授業がおこなわれる。そのため極めて集中的な学びが展開される。 専門分野の勉強では、教員の専門領域の授業のほかに、2年次から4年次までゼミ(セミナー)に参加することが可能で、徹底した個人指導のもとで、それぞれの専門分野の勉強を深める仕組み。「こども文化学科」はけがれのない子どもの精神に学びながら、保育士や幼稚園・小学校の教員を目指す学生が多い。 座学だけではなく体を動かして学ぶという「労作」の伝統があり、大学では「学外研修」と称して、海外留学や海外語学教育、NPOなどでのボランティア活動、企業研修(インターンシップ)などをすすめている。2010年には巨大ホテルでの研修や、日本の離島での生活体験などを経験した在学生が出ている。大学が斡旋する海外の提携大学もいくつかある。こうした大学外の課外活動に対して年間最高30単位まで認定される。 キリスト教系大学はミッション系大学(ミッションスクール)と呼ばれ、上流階級の家庭の子女を教育する傾向が見られるが、この大学では一般家庭の子女教育を特色としている。入学者の偏差値も高い方ではないが、大学内には和やかでのんびりした家族的な雰囲気が流れる。少人数ゆえに教員と学生の関係も友好的で、ほとんどの学生の名前と顔が一致し、挨拶を交わし、教員研究室を訪ねて雑談したり昼食を一緒にとる風景もみられる。 学園祭は、毎年秋に学生会が主体となり「聖母祭」を開催する。他大学と同様に研究発表や模擬店の出店があり、ギャラリーでは絵画展が開かれるなどの特色もある。 サークル活動は、アートワークス、写真部、茶道部、陶芸部、軽音部、手話サークル、テニスサークル、聖歌隊、美術部、ダンス部、オールラウンド、吹奏楽クラブなどのクラブ活動が存在したが、現存しているクラブとしてはフットサル、バドミントン、柔道である。音楽部は2009年全日本合唱コンクールで銀賞を受賞した。 給付型の学内奨学金として「江角記念奨学金」「東京純心大学後援会奨学金」が用意されている。
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