学風と見識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 03:48 UTC 版)
謙虚な人柄で、なおかつ厳密な学風であった。他人の研究を評価する鑑定眼は群を抜いており、その真贋を原石の段階で見抜く眼力があった。研究評価能力・査読能力においても、風貌においても、マックス・プランクを連想させる人であった。江夏にとって、解析力学は量子力学のための準備ではなく、量子力学の方がむしろ解析力学の発展形態であった。解析力学に対する造詣がとりわけ深く、当時の世界標準であったゴールドスタインの「古典力学」や日本で最も普及していた原島鮮の「力学」よりも、ゾンマフェルトの「力学」やランダウの理論物理学教程の「力学」の方を評価しており、中でも山内恭彦の「一般力学」を最も高く評価していた。
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