大母星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 05:04 UTC 版)
大母星は機械帝国の首都とされる惑星であり、アンドロメダ星雲内の大恒星群の重力バランスの中に存在している。原作と映画2作目では惑星大アンドロメダ、TV版では惑星プロメシュームである。その規模は現代の都市というサイズの概念ではなく、惑星ひとつがまるまる首都となっている。 公式サイトなどで紹介される映画2作目のあらすじでは、惑星大アンドロメダとすべきところを惑星プロメシュームと誤記していることが多い。また、『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』にもTV版の大母星・惑星プロメシュームと同名の惑星が登場するが、名前が同じだけで両者は別物である。 外観 その外観は宇宙及び上空から見ると、まるで大都市の夜景が惑星の地表全体に広がっているように見える。惑星プロメシュームはこれに加え、土星のようにリングがある。この惑星の地表には冥王星同様に機械の体になった人間の「抜け殻」として多数の生身の体が眠っているが、その数は冥王星のそれを遥かに上回る。 惑星大アンドロメダは上空から見ると街の灯りが朝露が付いてキラキラ光るクモの巣のように見え、メーテルによれば幼い頃に彼女がそれを好きだったことから母のプロメシュームがそのようにしたのだという。惑星の地表には銀河鉄道の車両用に大ステーションへの誘導ライトが設置されており、999号はそれに従って惑星の中心部にある大ステーションに停車している。ステーションの規模は非常に大きく、長方形の進入口が多数存在する。 エターナル編において、惑星大アンドロメダは惑星ヘルマザリアを参考にして作られたことが明かされ、惑星ヘルマザリアの描写は原作の惑星大アンドロメダと似たものとなっている。 周辺空域 メーテル曰く「何者の侵入も絶対許さない機械化人の聖地」というだけあって侵入は容易ではなく、原作では惑星大アンドロメダの周囲を乱動超空間が取り巻いており、プラズマ放電の飛び交う中を通過しなければならない。ここを通り抜けられるのは、空間軌道のシールドチューブを走る列車だけとされる。映画2作目ではガス雲があり、内部では一定の間隔で生じるプラズマ放電により光が外に漏れ出ている。その中に999号が突入するとファンタスティックな光景が展開され、さながら超空間のトンネルとなっている。劇中設定ではこの惑星大アンドロメダの重力圏突入から到着までの所要時間が30分45秒となっているところを、東海林修によるシンセサイザーを用いた楽曲「大宇宙の涯へ~光と影のオブジェ」をBGMに用いて見せている。 TV版では惑星プロメシューム付近にブラックホールがあり、シールドチューブで保護された空間軌道を走る列車以外がうかつに近づけば、そこに吸い込まれてしまう。映画2作目では、惑星大アンドロメダは「絶対圏」というバリヤーに包まれており、朝日ソノラマのノベライズ版によると、隕石などがぶつかって来てもその隕石のほうが消滅するほどで、過去において機械帝国と対立するパルチザン達が侵入を試みたが、いずれも失敗したと語られる。そのため、大母星に乗り入れしている銀河鉄道(幽霊列車を含む)を除き、アルカディア号とエメラルダス号以外には外部から突入されたことがなかった。 設定の変遷 原作における当初の松本の構想では、大母星・惑星大アンドロメダと機械の体をタダでくれる星は別であった。原作終盤のエピソード「コスモワイン」で鉄郎がメーテルに対し、「機械の体をタダでくれる星は大母星なのか」をメーテルに問うと、彼女は「機械の体をくれるのは大母星ではない」という旨の発言している。機械の体をタダでくれる星の名前については映画1作目同様に「惑星メーテル」の名を設定していたと推察され、鉄郎がその星の名をメーテルに問うと彼女は「行けばわかること」と答えるだけで明言を避けている。 また、映画2作目における大母星の呼称も当初はTV版同様に惑星プロメシュームとなる予定であった。
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