国宝残巻とは? わかりやすく解説

国宝残巻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 04:26 UTC 版)

大聖武」の記事における「国宝残巻」の解説

東大寺十五 指定名称「賢愚経巻第十五四百六十七行)」 現存するうち1巻がほぼ旧来のままに残る唯一の巻。ただし、全28紙のところ6紙が欠け22紙、467行。巻頭賢愚経梵志施佛納衣受記第五十八十五」、巻末賢愚経巻第十五」。内容は「梵志施佛納衣受記第五十八」、「佛始起慈心縁品第五十九」、「頂生王縁品第六十」、「曼女十子第六十一」、「婆世躓品第六十二」、「優波毬提品第六十三」。欠けた6紙は、「頂生王縁品」の中の1紙と「優波毬提品」の中の5紙。 前田育徳会蔵本前田本指定名称「賢愚経残巻大聖武)」 全3巻 第1巻 20419行。内容は「恒伽達品第六」の全部、「須闍品第七」の前半および「出家功徳尸利苾提品第十八」の後半。「須闍品」の残部前田本第2巻などでほぼ揃う。「出家功徳尸利苾提品」の前半白鶴本甲巻にあり。この品の終に1行の余白がある、巻軸か。 第2巻 9紙149行。内容は「微妙比丘尼品」前後欠、「須闍品第七前後欠、「善求惡求縁品第卅三」後欠、「長者無耳目舌品」前後欠。 第3巻 1紙18行。「無悩指鬘品」前後欠。この断簡には別紙奥書附される。 此賢愚経一紙十八行者東大寺戒壇院相伝也 御宸筆証誠分明也迄及七百八十余年不朽筆跡見聞之条尤可 敬信者也 永正壬申六月七日修渡了 大法師賢仲 (花押) 白鶴美術館蔵本白鶴本) 指定名称「賢愚経残巻大聖武)」 全2巻 甲巻 21461行。内容は、第1紙から第4紙第2行が「摩訶斯那優婆夷第十七」前欠、第4紙3行から第7紙が「出家功徳尸利苾提品第十八」後欠、第8紙から第21紙が「降六師品」前後欠。 乙巻 23503行。第1紙から第11紙が「波婆離品」前後欠、第12紙から第15紙が「大施抒海品」前後欠、第16紙から第19紙が「須達精舍品」前後欠、第20紙から第21紙第14行が「大光始發無上心品第四十」前欠、第21紙第15行から第23紙が「勒那闍耶品第四十一」後欠。 この2巻は、前田利常四女富姫が、桂宮家八条宮家)の第二代智忠親王輿入れする際し桂本万葉集と共に贈られたもの。その後井上馨などの手経て、現在白鶴美術館所蔵する東京国立博物館蔵本東博本) 指定名称「賢愚経残巻大聖武二百六十二行」 1巻 13262行。内容は、第1紙から第7紙第11行が「波斯匿王金剛第八」、第7紙第12行から第9紙第18行が「金財第九」、第9紙第19行から第11紙第20行が「天品第十」、第11紙第21行から第12紙が「宝天品第十一」後欠、第13紙が「摩訶令奴縁品」前欠。 福井利吉郎東大寺本賢愚経の研究」(1912)ではA蔵本として、前田本とともに一括して語られており、当時前田家所蔵していた模様。なおその論文では、該巻を解説する際に「摩訶令奴縁品」について触れていないので、最終13紙はこれ以後継がれたと思われる

※この「国宝残巻」の解説は、「大聖武」の解説の一部です。
「国宝残巻」を含む「大聖武」の記事については、「大聖武」の概要を参照ください。

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