吉岡範策とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 吉岡範策の意味・解説 

吉岡範策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/09 21:28 UTC 版)

吉岡 よしおか 範策 はんさく
生誕 1869年5月8日明治2年3月27日
死没 (1930-03-19) 1930年3月19日(60歳没)
所属組織  大日本帝国海軍
軍歴 1891年 - 1924年
最終階級 海軍中将
テンプレートを表示

吉岡 範策(よしおか はんさく、1869年5月8日明治2年3月27日) - 1930年昭和5年)3月19日)は、日本海軍軍人。海軍中将

経歴

1869年(明治2年)5月、肥後国(現・熊本県宇城市小川地区)に、肥後藩士の長男として生まれる。済々黌卒業。1891年(明治24年)海軍兵学校18期を卒業し、海軍少尉となる。日清戦争では防護巡洋艦「浪速」の分隊士として東郷平八郎艦長の下に従軍。「富士」回航委員などを経て、1901年(明治34年)海軍大学校2期を卒業。1904年(明治37年)海軍少佐となり、日露戦争では、第2艦隊旗艦出雲」の砲術長として日本海海戦に参戦した。1912年(大正元年)大喪儀海軍事務委員、海軍演習審判官となる。

橋立艦長を経て、1914年(大正3年)8月23日に「浅間」艦長に補される。この日は日本がドイツ宣戦布告した日であり、吉岡は第一次世界大戦に出征する。当初は山屋他人率いる第1南遣枝隊に属してシュペー率いるドイツ艦隊の捜索にあたり、また南洋群島の占領作戦に従事した[1]。次いで森山慶三郎率いる遣米枝隊に属して南米から北米にかけての通商保護にあたる。しかしメキシコ沖で、海図に記載のない暗礁により座礁事故が起きた[2]

1915年(大正4年)12月に「筑波」艦長となる。同艦は翌年実施された観艦式において大正天皇のお召艦となった[3]。「金剛」艦長を経て、1917年(大正6年)海軍少将に昇進し、教育本部第2部長となる。1919年(大正8年)第1艦隊参謀長1920年(大正9年)連合艦隊参謀長を経て、1921年(大正10年)海軍中将海軍砲術学校長となり、1923年(大正12年)将官会議議員などを歴任し、1924年(大正13年)予備役となる。

海軍中将正四位勲二等功四級。砲術の神様とも呼ばれた。1930年(昭和5年)死去。戒名は誠忠院殿篤翁適中大居士、墓は熊本県宇城市小川町蓮仏にある。

栄典・授章・授賞

位階
勲章等

親族

出典

  1. ^ 『海戦史に学ぶ』「ドイツ太平洋艦隊との海戦」
  2. ^ 『浅間、日進座礁査問付査定書(2)』
  3. ^ 『拝謁名簿』
  4. ^ 『官報』第3258号「叙任及辞令」1894年5月12日。
  5. ^ 『官報』第4413号「叙任及辞令」1898年3月22日。
  6. ^ 『官報』第5963号「叙任及辞令」1903年5月21日。
  7. ^ 『官報』第3729号「叙任及辞令」1907年12月2日。
  8. ^ 『官報』第8591号「叙任及辞令」1912年2月12日。
  9. ^ 『官報』第1372号「叙任及辞令」1917年3月1日。
  10. ^ 『官報』第2824号「叙任及辞令」1921年12月29日。
  11. ^ 『官報』第3483号「叙任及辞令」1924年4月7日。
  12. ^ 『官報』第3727号「叙任及辞令」1895年11月29日。
  13. ^ 『官報』第3889号・付録「辞令」1896年6月17日。p3
  14. ^ 『官報』第5575号「叙任及辞令」1902年2月6日。
  15. ^ 『官報』第5820号・付録「辞令」1902年11月26日。
  16. ^ 『官報』7005号・付録「叙任及辞令」1906年11月2日。p24中段
  17. ^ 『官報』第402号「叙任及辞令」1913年11月29日。
  18. ^ 『官報』第1084号・付録「叙任及辞令」1916年3月15日。p16四段目
  19. ^ 『官報』第2370号「叙任及辞令」1920年6月26日。
  20. ^ 『官報』第2578号「叙任及辞令」1921年3月9日。
  21. ^ 『官報』第2858号・付録「辞令」1922年2月14日。
  22. ^ 日外アソシエーツ『熊本県人物・人材情報リスト、2007』

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「吉岡範策」の関連用語

吉岡範策のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



吉岡範策のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの吉岡範策 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS