各国での運用と実戦投入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 20:24 UTC 版)
「キロ型潜水艦」の記事における「各国での運用と実戦投入」の解説
本級は、派生型を含めて2014年末現在でロシア海軍向けに少なくとも26隻、海外向けは31隻が建造され、2015年にはベトナム向けに2隻が引き渡された。現在、少なくともロシア国内向けに4隻が、ベトナム向けに2隻が建造中である。 1980年にソビエト海軍で最初のキロ級潜水艦が就役した。2014年末現在、ロシア海軍で稼動状態にあるのは20隻とみられている。2010年10月27日、ロシア海軍のヴラジーミル・ヴィソツキー海軍総司令官は、2020年までに黒海艦隊の艦艇老朽化対策として18隻の新型艦配備、その一部に636型を6隻新たに建造する意向を示した。6隻の内の3隻は既に起工済である。 2015年12月には、シリア内戦に介入したロシア軍による反政権側への攻撃の一環として、黒海艦隊所属の「ロストフ・ナ・ドヌー」が地中海から巡航ミサイルを発射した。 インド海軍は購入した877EM型に、魚雷発射管から多様な攻撃ミサイルを発射できるロシアの「カリブルシステム」の国外輸出版「クラブSシステム」を新たに付与する改装工事をロシアで行った。「クラブSシステム」は2種類の対艦ミサイル3M-54EシズラーB、3M-54E1を発射できる。 また中国海軍が購入したキロ型潜水艦の内、636M型8隻には当初から「クラブSシステム」が備わっており、対艦ミサイルの3M-54EシズラーBや3M-54E1が発射できる。 中国に輸出された636M型を基に、ロシアが自国で運用するために開発した636.3型には本家の「カリブルシステム」が搭載されている。この武器システムでは、射程を意図的に短縮させた輸出用モンキーモデルではない長射程の3M-54シズラーAが発射できる。亜音速シースキミング型対艦ミサイルの方は輸出専用であり、ロシア海軍での運用は考えられていないようである。 西側では、韓国海軍への輸出が検討されたことがある。借款弁済に充当するために検討されたものだが(同様の理由によりT-80U戦車やBMP-3歩兵戦闘車が輸出され韓国陸軍に配備、韓国海軍に対してもロシア製ムレナ-E型エアクッション揚陸艇が導入されている。)ロシア・韓国双方が自国での建造を主張したため不調に終わり、韓国海軍はドイツ製214型潜水艦の導入を決定した。 ソビエト連邦海軍 20隻 1980年以来、増備を続け、1991年12月のソビエト連邦の崩壊直後に就役した艦もある。 ロシア海軍 2014年に1番艦が就役した636.3型が8隻運用中、4隻建造/計画中。それ以前の各型は合計で10隻退役、14隻運用中である。 中国人民解放軍海軍 12隻運用中:877型2隻、636型2隻、636M型8隻 インド海軍 9隻、1隻沈没シンドゥゴーシュ級潜水艦として10隻建造された。 インドネシア海軍 636型2隻の購入交渉中。 イラン海軍 3隻さらに購入予定 アルジェリア海軍 6隻、2隻が原型のキロ級で4隻が強化型のキロ級で2009年から2010年、2019年に就役した。 ポーランド海軍 1隻ORP Orzeł ルーマニア海軍 1隻Delfinul II ベトナム人民海軍 南シナ海をパトロールする能力を大幅に向上させるため、2009年に6隻を発注、2017年に最後の2隻を受領した。 エジプト海軍 総額、約12億ドルで4隻の636計画キロ型の購入を検討したが、その後の政治情勢により不明 リビア海軍 1-2隻の購入を検討したが、その後の政治情勢により不明
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