古代人から見たホメーロスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 古代人から見たホメーロスの意味・解説 

古代人から見たホメーロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 02:13 UTC 版)

ホメーロス」の記事における「古代人から見たホメーロス」の解説

伝承では、ホメーロスは、盲目であったとしている。第一に『オデュッセイア』トロイア戦争を歌うために登場するアオイドスデーモドコス盲目である――ムーサデーモドコスから「目を取り去ったが、甘美な歌を与えた」。第二に、『ホメーロス讃歌』のデロス島アポローン讃歌作者自分自身について「石ころだらけのキオスに住む盲人」と語っている。この一節トゥキディデスが、ホメーロス自分自身について語った部分として引用している。 「盲目吟遊詩人」というイメージは、ギリシア文学紋切り型であったディオン・クリュソストモス弁論登場人物一人は、「これらの詩人たちは全て盲目であり、彼らは盲目であることなし詩人となることは不可能だ信じていた」と指摘したディオンは、詩人たちがこの特殊性一種眼病のようにして伝えていったと答えている。事実抒情詩人ロクリスのクセノクリトスは、生まれつき盲目だったとされている。エレトリアのアカイオス(フランス語版)は、ムーサイ象徴である蜜蜂刺され盲目となったステシコロスは、スパルタヘレネー貶したために視力失ったデモクリトスは、より良く見るために自ら失明した全ての詩人盲目だったわけではないが、盲目頻繁に詩と結び付けられるマーチン・P・ニルソンは、スラヴ一部地域では、吟遊詩人儀礼的に盲目」として扱われていると指摘している――アリストテレスが既に主張してたように視力喪失記憶力高めると考えられる加えてギリシアでは非常に頻繁に盲目予知能力結び付けて考えたテイレシアース、メッセネの@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}オピオネー[訳語疑問点]、アポロニアのエヴェニオス[訳語疑問点]、 ピネハスといった予言者たちは皆盲目であった。より散文的には、アオイドス古代ギリシアのような社会盲人就けた数少ない職業1つだった。 イオニア多く都市キオススミルナコロポーンなど)がホメーロス出身地の座を争っている。『デロス島アポローン讃歌』ではキオス言及しており、シモーニデース『イーリアス』の最も有名な詩行の1つ「人の生まれなどというのは木の葉生まれ同じようなもの」を「キオスの男」のものであるとしており、この詩行は古典時代の諺ともなったルキアノス(120-180頃)は、ホメーロス人質としてギリシア送られバビロン人だとした(ὅμηροςは「人質」を意味する)。128年に、ハドリアヌス帝にこの件を問われデルポイの神託は、ホメーロスイタケー生まれテーレマコスポリュカステー息子であると答えた碩学哲学者プロクロス(412-485)は著書ホメーロス生涯』において、ホメーロスなによりもまず「世界市民であったと、この論争結論づけた。 実際のところ、ホメーロス生涯については分かっていない。8つ古代伝記伝わっており、これらは誤ってプルタルコスヘロドトスの作とされている。これは恐らくギリシア伝記作者の「空白恐怖」によって説明されうる。これらの伝記のうち最も古いものはヘレニズム時代遡り貴重だ信憑性乏し詳細に満ちており、そうした詳細のうちには古典時代からのものも含まれている。それらによるとホメーロススミルナ生まれキオス暮らしキクラデス諸島イオス島死んだことになる。本名はメレシゲネス――父はメレス川の神、母はニュンペーのクレテイスであった。また同時にホメーロスオルペウスの子孫、従弟もしくは単なる同時代音楽家であったという。

※この「古代人から見たホメーロス」の解説は、「ホメーロス」の解説の一部です。
「古代人から見たホメーロス」を含む「ホメーロス」の記事については、「ホメーロス」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「古代人から見たホメーロス」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「古代人から見たホメーロス」の関連用語

古代人から見たホメーロスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



古代人から見たホメーロスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのホメーロス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS