受け継がれるもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 04:33 UTC 版)
「ハンク・ウィリアムズ」の記事における「受け継がれるもの」の解説
ウィリアムズは、11曲(「Lovesick Blues」、「Long Gone Lonesome Blues」、「Why Don't You Love Me」、「Moanin' the Blues」、「Cold, Cold Heart」、「Hey Good Lookin'」、「Jambalaya (On the Bayou)」、「I'll Never Get Out of This World Alive」、「Kaw-Liga」、「Your Cheatin' Heart」、「Take These Chains from My Heart」)をチャートの首位に送り込み、さらに多くのトップ10入りしたヒット曲を残した。 1987年、ウィリアムズはアーリー・インフルエンス部門で、ロックの殿堂入りを果たした。カントリー・ミュージック・テレビジョン(CMT)が2003年に選定した「カントリー音楽で最も偉大な40人」では、この年に亡くなったジョニー・キャッシュに次いで、第2位となった。息子のハンク・ウィリアムズ・ジュニアもこのランキングの第20位に入った。2004年、『ローリング・ストーン』誌が選定した「歴史上最も偉大な100人のアーティスト」では第74位に入った。1950年代のロックンロールの先駆者たちの多くが、そのキャリアの初期にウィリアムズの曲を録音しており、エルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン、ジェリー・リー・ルイス、マール・ハガード(Merle Haggard)、ジーン・ヴィンセント、カール・パーキンス、リッキー・ネルソン、ジャック・スコット(Jack Scott)、コンウェイ・トゥイッティ(Conway Twitty) などもその例である。 1949年にウィリアムズがMGMレコードから出し、チャートの首位となった「Lovesick Blues」は、2011年にグラミーの殿堂(the Recording Academy Grammy Hall Of Fame)入りとなった。同じ2011年には、『Hank Williams: The Complete Mother’s Best Recordings….Plus!』が、最優秀歴史的アルバム(Best Historical Album)部門にノミネートされた。1999年、ウィリアムズはNative American Music Hall of Fame においても殿堂入りとなった。2010年4月12日、ピューリッツァー賞委員会は、「普遍的感覚を心にしみる素朴さで表現したソングライターとしての職人技、カントリー音楽をアメリカ人の生活における大きな音楽的文化的存在に変貌させた大きな役割」に敬意を表し、ウィリアムズに没後の特別賞を追贈した。 1981年、ドリグティング・カウボーイズのスティール・ギター奏者ドン・ヘルムズ(Don Helms)とハンク・ウィリアムズ・ジュニアが組んで、「The Ballad of Hank Williams」を録音した。この曲は、ハンク・シニアが音楽業界の駆け出しだった頃のことや、過剰な金遣いについての、パロディ、ないしは、ノベルティ・ソングであり、ジョニー・ホートン(Johnny Horton)が広めた「The Battle of New Orleans」の旋律で歌われる。ハンク・ジュニアは「ドン、ダディと仕事してた頃のこと、本当はどんなだったか教えてよ」と歌い出す。これを受けてヘルムズは語りと、ウィリアムズと演奏した曲とを面白おかしく織り交ぜながら、ハンク・シニアがよく「百ドルのショーに千ドルを使っていた」と説明する。コーラスは、「だから彼は俺をクビにし、ジェリー・リバースをクビにし、みんなをクビにして、やれるだけやっちまったんだ。オールド・セドリックもクビ、サミー・ブリュートもクビにした。誰だか知らない奴までクビにしたんだ」というものだが、これは、ハンク・ウィリアムズが周りの状況に過剰反応していたことをコミカルな形で取り上げたものである。1991年、カントリー歌手のアラン・ジャクソン(Alan Jackson)が「Midnight in Montgomery」をリリースしたが、この歌詞は、大晦日のショーに出かける途中で立ち寄ったハンク・ウィリアムズの墓で、ハンクの幽霊に出会うという話である。同じくカントリー歌手のマーティ・スチュアート(Marty Stuart)は、「Me And Hank And Jumping Jack Flash」という曲で、ウィリアムズを讃えている。この曲の歌詞は、「Midnight in Montgomery」と同じような設定だが、駆け出しのカントリー歌手がウィリアムズの幽霊から助言をもらうという話になっている。1983年、カントリー歌手デイヴィッド・アラン・コー(David Allan Coe)がリリースした「The Ride」は、ギターをもった若い男がモンゴメリーでヒッチハイクをしていて、キャデラックに乗ったハンク・ウィリアムズの幽霊に拾われ、ナッシュビルの外れまで乗せてもらうという話で、幽霊は「...俺のことをミスターなんて呼ばないでくれ、ミスター、世界中の誰もが俺をハンクと呼んでるんだから」と言う。ウィリアムズが残した遺産を受け継ぎ、息子のハンク・ウィリアムズ・ジュニア、娘のジェット・ウィリアムズ、孫息子のハンク・ウィリアムズ3世(Hank Williams III)と孫娘たちヒラリー・ウィリアムズ(Hilary Williams)とホリー・ウィリアムズ(Holly Williams)は、いずれもカントリー・ミュージシャンになっている。
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