南華真経とは? わかりやすく解説

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なんか‐しんきょう〔ナンクワシンキヤウ〕【南華真経】

読み方:なんかしんきょう

中国の書「荘子」の異称


荘子 (書物)

(南華真経 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 18:24 UTC 版)

荘子』(そうじ、そうし)は、荘子(荘周)の著書とされる道家の文献。現存するテキストは、内篇七篇、外篇十五篇、雑篇十一篇の三十三篇で構成される。


注釈

  1. ^ 『荘子』内篇の大部分については、最初の著者のようであるとされている『老子・荘子』講談社学術文庫 1994年 P164 森三樹三郎
  2. ^ こうした思想は、後代になって、解脱を目的とする禅宗の成立に大きな影響を与えたとされる。(出典『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P256の注 小川環樹)
  3. ^ また、「明」によって照らすとは、是非の対立を超えた明らかな知恵を持つことであり、絶対的な智慧を指し、こては仏教でいう無分別智にあたるとされる(出典『老子・荘子』講談社学術文庫 1994年 P178 森三樹三郎
  4. ^ 万物斉同においては、善悪是非までをも同じと見ることが一般的である。この場合、己を虚しくするために、自己意識は内外斉同の観点から、独断的なものとなりやすい。
  5. ^ 胡蝶の夢の場合のように、意識の世界に対面するものとして万物を見た場合、自己意識を忘失することは、個々の存在に遍在する道の性を無視することにつながっているといえる。
  6. ^ 初期仏教の経典の中には、サーリプッタ解脱をしたときに、ゴータマ・ブッダが「再びこの存在に戻ることはないと開したことを明言したのか」と問うたとき、「内に専心して、外の諸行に向かうときに道が出起して、阿羅漢位に達した」と語ったとされる。他に、「内に専心して、内に向かうと道が出起」、「外に専心して外に向かうと道が出起」「外に専心して、内に向かうと道が出起」という四通りがあるとされる。(出典『原始仏典II 相応部経典第2巻』P596 第1篇注60 春秋社2012年 中村元監修 前田専學編集 浪花宣明訳)
  7. ^ ブッダよりも以前に悟った賢者はみな、この教えを伝承したとされている。(出典『ブッダの真理のことば 感興のことば』岩波書店1978年P105 真理のことば訳注 中村元)
  8. ^ 坐忘は、仏教的な解脱と関連があると見ることができる。(出典『老荘を読む』講談社 1987年 P222 蜂屋邦夫)そう見た場合、至人とは、解脱に至った人という解釈が成り立つようである。
  9. ^ 至人の心は鏡のように、すべて形に応じてその姿を映すとされている。鏡の面それ自体はいわば虚無である、とされる。(出典『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P289の解説 小川環樹)
  10. ^ (大宗師篇)。人間は天が生んだとするのは、中国人一般の信仰をさす。荘子にとっての天は、非人格的な運命というものであった。『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P259の注 小川環樹
  11. ^ 運命への随順をその思想の帰着点とする編集者もある。『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P201解説 小川環樹
  12. ^ こうした天への畏敬は、儒教の時代に天道として発展した。(出典『タオ=道の思想』講談社 2002年 P31 林田慎之介 )
  13. ^ このような考え方は、「老子」にも見られるものであるとされる(出典『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P40解説 小川環樹)
  14. ^ 荘子は死の世界の楽しみを説いたために、六朝時代などには、荘子は死を楽しいとし、生を厭うと説いたという理解が行われていたようである。『老子・荘子』講談社学術文庫 1994年 P86 森三樹三郎
  15. ^ その根源と自分とは至近の距離にある、という見方は、自分の心を主人のように大切にすることと、天地の正道に身をのせることとは、意識の転換によって合一する類のものであると解釈できる。
  16. ^ その人間が死ぬと、霊妙な力を持つ鬼神となり、さらにその中から、帝神が出でるとも読むことができる
  17. ^ 欲望に動かされずに道徳の極致にいたるというのは、諸仏の教えに通ずるものであると見ることができる。
  18. ^ 例えば太陽の熱と生存環境、空気と循環器系、食物と消化器系などがあげられる。
  19. ^ 大自然の法則は、無言の中にも、たえず人間に真理を教えているとする見解がある。(出典『心の発見科学編』株式会社経済界1971年P138 高橋信次)

出典

  1. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P29解説 小川環樹
  2. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P256の注 小川環樹
  3. ^ a b 『中国古典文学大系4』平凡社1973年 P64 金谷治
  4. ^ a b 『老子・荘子』講談社学術文庫1994年P89森三樹三郎
  5. ^ a b 『老子・荘子』講談社学術文庫1994年P184森三樹三郎
  6. ^ a b 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P472 小川環樹
  7. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P31解説 小川環樹
  8. ^ 『老子・荘子』講談社学術文庫 1994年 P81 森三樹三郎
  9. ^ a b 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P250の注 小川環樹
  10. ^ 『老子・荘子』講談社学術文庫1994年P81森三樹三郎
  11. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P159の注 小川環樹
  12. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P248の注 小川環樹
  13. ^ 『老子・荘子』講談社学術文庫 1994年 P89 森三樹三郎
  14. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P255 小川環樹
  15. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P259解説 小川環樹
  16. ^ a b 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P40解説 小川環樹
  17. ^ 『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 老子・荘子』角川学芸出版 2004年 P171 野村茂夫
  18. ^ 『老子・荘子』講談社学術文庫 1994年 P127 森三樹三郎
  19. ^ 『中国古典文学大系4』1973年 P491 解説 金谷治
  20. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P260 小川環樹
  21. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P172解説 小川環樹
  22. ^ 『中国古典文学大系4』平凡社1973年 P43 金谷治
  23. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P41解説 小川環樹
  24. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P218の注 小川環樹
  25. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P171 小川環樹
  26. ^ 『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 老子・荘子』角川学芸出版 2004年 P198解説 野村茂夫
  27. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P454 小川環樹
  28. ^ 大宗師篇 九
  29. ^ 『老子・東洋思想の大河』地湧社 1993年 P112 許抗生著除海訳
  30. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P364の注 小川環樹
  31. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P175解説 小川環樹
  32. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P175 小川環樹
  33. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P159 小川環樹
  34. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P282 小川環樹
  35. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P200 小川環樹
  36. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P255 小川環樹(大宗師篇)
  37. ^ 『世界の名著4 老子 荘子』中央公論社 1978年 P253の注 小川環樹
  38. ^ 老子道徳経第43章
  39. ^ 『老子』岩波書店2008年P207 注5 蜂屋邦夫


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