淮南子とは? わかりやすく解説

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えなんじ〔ヱナンジ〕【淮南子】


えなんじ 【淮南子】

中国前漢学者で、正名劉安(漢の高祖の孫。前一七九−前一二二)。淮南王とも(淮南とは淮河以南の地をいう)。この人編著した哲学書『淮南鴻烈解』も『淮南子』と略称する二一現存)。内容老荘思想を基にしたもので、天文・暦数・神話・伝説・地理・風俗兵家法家説話など諸般にわたる。は大、烈は明で、〈大いに道を明らかにする書物〉の意。百科辞典内容

淮南子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/22 06:15 UTC 版)

淮南子』(呉音: えなんじ、漢音: わいなんし、中国語: 淮南子; 拼音: Huáinánzǐ; ウェード式: Huai-nan Tzu)は、前漢武帝の頃、淮南劉安紀元前179年 - 紀元前122年)が学者を集めて編纂させた思想書。日本へはかなり古い時代から入ったため、漢音の「わいなんし」ではなく、呉音で「えなんじ」と読むのが一般的である。『淮南鴻烈』(わいなんこうれつ)ともいう。劉安・蘇非・李尚・伍被らが著作した。

10部21篇。『漢書』芸文志には「内二十一篇、外三十三篇」とあるが、「内二十一篇」しか伝わっていない。道家思想を中心に儒家法家陰陽家の思想を交えて書かれており、一般的には雑家の書に分類されている。

注釈には後漢の高誘『淮南鴻烈解』・許慎『淮南鴻烈間詁』がある。

構成

  1. 巻一 原道訓
  2. 巻二 俶真訓
    「天地未だ剖(わか)れず、陰陽未だ判(わか)れず、四時未だ分れず、萬物未だ生ぜず……」[1]は『日本書紀』の冒頭「古(いにしえ)に天地未だ剖(わか)れず、陰陽分れざりしとき……」の典拠となった[2]。)
  3. 巻三 天文訓
  4. 巻四 墬形訓 (地形訓とも。「墬」は「地」に同じ、「墜」や「堕」とは別字)
    古代の地理観を記す。36の異国の記載(海外三十六国)には伝説的な内容が含まれる。
  5. 巻五 時則訓
  6. 巻六 覧冥訓
  7. 巻七 精神訓
  8. 巻八 本経訓
  9. 巻九 主術訓
  10. 巻十 繆称訓
  11. 巻十一 斉俗訓
  12. 巻十二 道応訓
  13. 巻十三 氾論訓
  14. 巻十四 詮言訓
  15. 巻十五 兵略訓
  16. 巻十六 説山訓
  17. 巻十七 説林訓
  18. 巻十八 人間訓
  19. 巻十九 脩務訓
  20. 巻二十 泰族訓
  21. 巻二十一 要略

訳注書

脚注

  1. ^ 訓読は楠山(1979) p.85の楠山春樹のものによる。
  2. ^ 日本書紀坂本太郎ほか、岩波書店日本古典文学大系67〉、1967年3月31日、543頁。ISBN 4-00-060067-2http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/06/2/060067+.html 訓読も本書による。

参考文献

関連項目

外部リンク


淮南子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 15:59 UTC 版)

扶桑」の記事における「淮南子」の解説

『淮南子』には多く扶桑に関する言及見られる日出暘谷、浴于咸池、拂于扶桑、是謂晨明。登于扶桑、爰始將行、是謂朏明。 — 天文暘谷東方。 — 墬形訓 朝發、日入落。 — 覽冥訓

※この「淮南子」の解説は、「扶桑」の解説の一部です。
「淮南子」を含む「扶桑」の記事については、「扶桑」の概要を参照ください。

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