南極を覆う氷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 02:32 UTC 版)
詳細は「海面上昇」を参照 南極大陸のほぼ全ては氷床に覆われていて、平均の厚さは少なく見積もっても約1.6km、体積はおよそ3000万立方キロメートルである。南極には全世界の氷の90%と、全世界の淡水の70%以上が存在するといわれている。もしも、南極を覆う陸上の氷が全て融解した場合、世界の海面は60m以上上昇すると予想されている。これは日本だと関東地方の大半と大阪、名古屋、博多などの主要都市が、世界だとニューヨーク、ロンドン、シドニーなどの大都市及び中国大陸の東側の多くが水没してしまう結果となる。地球温暖化によって氷床が融解し、海面上昇を加速することが懸念されている(詳しくは#氷床の変化節を参照)。 南極の地形の内訳(Drewry, 1983年のデータによる)面積 (km²)割合氷の厚さの平均 (m)体積 (km³)割合陸上の氷床 11,965,700 85.97% 2,450 29,324,700 97.39% 棚氷 1,541,710 11.08% 475 731,900 2.43% アイスライズ 78,970 0.57% 670 53,100 0.18% 氷河(合計) 13,586,380 97.62% 2,160 30,109,800¹ 100.00% 岩の露頭 331,690 2.38% ― ― ― 南極全体 13,918,070 100.00% 2,160 30,109,800¹ 100.00% ¹四捨五入してあるため、各値の合計とは若干異なる。 地域ごとの氷のデータ (Drewryら, 1982年・1983年 による。)地域名面積 (km²)氷の厚さの平均 (m)体積 (km³)東南極 陸上の氷 9,855,570 2,630 25,920,100 棚氷 293,510 400 117,400 アイスライズ 4,090 400 1,600 西南極(南極半島を除く) 陸上の氷床 1,809,760 1,780 3,221,400 棚氷 104,860 375 39,300 アイスライズ 3,550 375 1,300 南極半島 陸上の氷床 300,380 610 183,200 棚氷 144,750 300 43,400 アイスライズ 1,570 300 500 ロス棚氷 棚氷 525,840 427 224,500 アイスライズ 10,320 500 5,100 フィルヒナー・ロンネ棚氷 棚氷 472,760 650 307,300 アイスライズ 59,440 750 44,600 注) アイスライズ(ice rise) : 平らな台地状の氷の丘のこと。棚氷の底面が再び海底に接し、陸に支えられているもの。
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