南極ツンドラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/05 14:09 UTC 版)
南極ツンドラは、南極大陸、南ジョージア島・南サンドイッチ諸島、ケルゲレン諸島など、南極圏・亜南極圏の島々に位置する。南極大陸は、寒く乾燥しすぎているため植物の育成がほとんど不可能であり、大陸の大部分が氷原におおわれている。しかし、一部の地域、特に南極半島には岩石質の土壌が存在し、ツンドラを成立させている。この地域には、約250種の地衣類、100種の蘚類、25 - 30種の苔類、約700種の陸生・水生藻類が存在し、大陸の海岸周辺の凍っていない岩や土の部分に生育している。南極大陸で花をつける2種類の植物、ナンキョクコメススキ (Deschampsia antarctica) とナンキョクミドリナデシコ (Colobanthus quitensis) は、南極半島の北部および西部に生息する。 北極ツンドラと違い、他の大陸から隔絶している南極ツンドラには、大型の陸生動物がいない。アザラシ、ペンギン等の海鳥や海洋動物が海岸周辺に生息している。また、亜南極の島には、ネコ、ウサギなど、数種類の小動物が人間によって持ち込まれている。 南極大陸および南極圏の島々(南緯60度以南)の動植物は、南極条約によって保護されている。
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