動物の胸骨とは? わかりやすく解説

動物の胸骨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 09:04 UTC 版)

胸骨」の記事における「動物の胸骨」の解説

胸骨一つ大きな役割前肢基部骨格、つまり肩帯と体幹部結合である。肩帯肩胛骨前烏口骨烏口骨3つ、あるいは肩胛骨鎖骨烏口骨の3要素からなるが、これらの接点前肢基部結合し前烏口骨、あるいは鎖骨部分胸骨結合する。こうして前肢肩帯胸骨肋骨経て脊椎骨と結びついている胸骨前肢を動かす筋肉付着箇所としても重要であり、運動において前肢役割大き動物ほど胸骨大型化する傾向がある。 胸骨脊椎動物四肢動物のうち、主に有羊膜類見られる広義両生類である迷歯類胸骨存在した化石証拠得られていない。これは迷歯類胸骨を持たなかったか、あるいは軟骨性であったため保存されなかったと考えられている。現生両生類では無尾類カエル)でのみ胸骨発達する有尾類胸骨小さく分離しており、マッドパピー英語版)では軟骨結節として、サンショウウオでは胸骨片として存在する無足類アシナシイモリ)は胸骨痕跡確認されていない現生両生類陸上生活を送る中で、常時生じ機械的圧力対す応答として、それぞれ独立胸骨獲得した可能性がある。 爬虫類胸骨にも多様性見られる鱗竜類英語版)のヘビ胸骨持たず肋骨靭帯接続しているため、肋骨大きく展開することが可能である。一方で同じく鱗竜類属すトカゲは高い敏捷性持ち盾状頑強な軟骨あるいは置換骨性の胸骨前肢帯固定している。主竜類に近い位置置かれるカメ胸骨持たず繊維性靭帯軟骨により腹側前肢帯結合している。主竜類ワニ1枚単純な軟骨板で形成され胸骨を持つ。ワニ胸骨前側前烏口骨付着し、後側では石灰化した繊維性膜として腹肋癒合する絶滅した主竜類グループである翼竜や非鳥類恐竜にも胸骨存在しており、特に飛翔能力を持つ翼竜胸骨巨大化している。恐竜アーケオプテリクス段階ではまだ胸骨発達していなかったが、鳥類飛翔筋の付着する竜骨突起発達し翼竜との収斂進化遂げている。 哺乳類胸骨一連の胸骨片から構成されており、爬虫類胸骨比べて幅が狭い。最後位の胸骨片は剣状突起持ち軟骨あるいは置換骨で構成されている。クジラのような海棲哺乳類胸骨同士癒合して相対的に小型胸骨形成しており、関節する肋骨陸棲哺乳類比べて少なくなっている。

※この「動物の胸骨」の解説は、「胸骨」の解説の一部です。
「動物の胸骨」を含む「胸骨」の記事については、「胸骨」の概要を参照ください。

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