化石証拠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 04:20 UTC 版)
実際の化石からの証拠としては、既に1831年にゾルンホーフェン産の翼竜化石に体毛の痕跡があったという報告が G.A.ゴルトフス (Georg August Goldfuß) によって成されている。一方でゴルトフスが調べた標本を再度詳細に調べた結果、ゴルトフスが毛と思ったのは石の表面の凹凸でしかないという反論がなされ、議論はうやむやになっていく。 確実な報告としては、1927年になって、F.ブロイリ (Ferdinand Broili) がやはりゾルンホーフェン産のランフォリンクスから毛嚢と毛の痕跡を発見したものが最初となる。彼によると体毛は翼膜そのものには見られないがそれ以外の身体のいろんな場所で確認され、頭部には少し長めの冠毛があった。その後、ドリグナトゥスやプテロダクティルスなど他の翼竜でも体毛の痕跡が確認された。 しかしながら、翼竜に体毛が存在したことが一般に広く知られるようになったのは、本種の化石が発見され報告されてからである。本種の化石は、ブロイリが見つけた毛の跡のように詳細に調べて初めてわかるという物ではなく、非常に鮮明かつ印象的に毛皮の痕跡を残しており、疑問の念を差し挟む余地はなかったのである。 尚、体毛の痕跡は哺乳類などの化石においても残っていた例は極僅かであり、この化石の鮮明な痕跡は針状の鱗ではないかとする説もある。
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