地層の形成年代の推定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 07:30 UTC 版)
「地層同定の法則」、「示準化石」、「相対年代#地質学における相対年代」、および「絶対年代」を参照 地層は、堆積したままの状態であれば、下にあるものほど古く、上にあるものほど新しい。これを地層累重の法則と呼ぶ。これは、1669年に、ニコラウス・ステノが初めて提唱し、1791年に、ウィリアム・スミスによって確立された法則である。しかし、地層が垂直に近いほど傾いていたり、褶曲などによって上下がひっくり返っていたりすると、どちらが元々の上下かわからなくなってしまい、法則を使うことができない。その場合、級化成層や斜交層理といった堆積構造や、砂管のような化石証拠を使って上下判定を行う[要出典]。 また、同時期に堆積した地層は、その堆積した地質時代に特有の化石を含むことから、上下の地層と区分され、かつ離れた地域に位置する露頭間で同一の地層の識別や対比が可能となる。これを化石による地層同定の法則といい、1816年、ウィリアム・スミスによって確立された。この法則と地層累重の法則を組み合わせることで、地層に化石による層序(生層序)に基づいた相対的な時間尺度が与えられる。 ある地層がいつ形成されたのかを知りたい場合、生息した地代が分かっている生物の化石(示準化石)や、噴出時期が分かっている火山灰の層などが利用される。このように、同時代に形成されたことを示す地層を鍵層と呼ぶ。また、地層は堆積するときは水平であること、地層累重の法則などから、地層がいつ堆積したか、侵食されたり、傾いたり、褶曲したり、断層ができたり、溶岩が貫入したのはいつかなどということを推定することができる。
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