地層の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 07:30 UTC 版)
「層序単元」も参照 地質学者は、堆積岩や火成岩等の岩石、砂礫等の堆積物とそれら岩相による層区分について研究・討議を重ね、地層命名についての指針を策定し、現在、地層名については、この指針に従って命名、分類されている。 それによれば、まず、別々の地層は、累層(あるいは層)と呼ばれ、これが地層分類の基本単元となる。層の固有名については、それぞれの層が広く露出していて研究に役立った地域(模式地)の地名から名前がとられ、「〜層」と名づけられる。例えば、カンブリア紀の生物化石が多数良好な状態で保存されていることで有名なバージェス頁岩は、暗い色で厚く、化石を産出する地層が、カナダのロッキー山脈にある、バージェス峠のそばで露出していたことから命名された。 ある層の中で岩相がわずかに違う場合、それらは部層に分けることができ、さらに最小単元となる単層、流堆積物などに細分されることもある。逆にいくつかの累層をまとめて層群と呼ぶことが多く、より大きくまとめて超層群などと言うこともある。これらを最小単元から順に並べると以下のようになる。ただし、最初の3つはどれも単層であるが、溶岩流の層や流堆積物の層は顕著な特徴をもつため特に分けて名づけられることがある。 単層(Bed):地層としてはそれ以上区分できない最小単元。 溶岩(Lava):溶岩流などの単層(最小単元)。 流堆積物(Flow Deposit):火砕流などの堆積物による単層(最小単元)。 部層(Member):層をやや細分したもの。 層(Formation):地層の基本単元。累層とも言う。 亜層群(Subgroup):層群をいくつかの部分に分ける場合に使う。 層群(Group):複数の層を含むまとまり。 超層群(Supergroup):複数の層群を含むまとまり。 岩相ではなく、地質年代で層序を区分する場合は、地質年代により、地名ないし地質年代区分名の後に〜界、〜系、〜統、〜階とつけて区分する(例:新生界、新第三系、中新統)。
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