刺繡阿弥陀三尊来迎図とは? わかりやすく解説

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刺繡阿弥陀三尊来迎図

主名称: 刺繡阿弥陀三尊来迎図
指定番号 2568
枝番 00
指定年月日 1996.06.27(平成8.06.27)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書
員数 1幅
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文: 掛幅仕立て本紙部分乗り正面向き来迎する阿弥陀三尊像を表すほか、表装部分にも阿弥陀来迎荘厳するにふさわしい種々の意匠を、すべて刺繍によって表した繍仏である。本尊阿弥陀光背には阿弥陀種子「ア」四八箇を、本紙部分上部色紙形には『無量寿経』中の偈を、中廻し・には蓮華唐草文および釈迦薬師種子バク」・「バイ」を、天には二十五菩薩種子を、地には蓮池および不動毘沙門表している。また両軸端の面部にはそれぞれ一名僧形(うち一名図像から唐代浄土教祖師善導ぜんどう】に比定される)を紙本着色描いて貼りつけ、上に水晶製の軸頭被せ円筒形銀製鍍金透彫金具嵌め八双には金胴製の八双金具および吊金具付している。
 刺繍多彩な色糸に一部毛髪交え平繍い・刺し繍い・暈繝うんげん】繍い・留繍い・返し繍い・纏【まつ】い繍いなどの技法駆使しておこなっている。
 来迎図刺繍表した繍仏は、鎌倉から室町時代の製作になる二〇例ほどが知られているが、その多くがほぼ同図様斜め形式立像阿弥陀三尊来迎図であり、製作年代もほとんどが室町時代以降とされる本件のように正面向き来迎するさまを表した例は、藤田美術館蔵刺繍釈迦阿弥陀二尊像(重要文化財 鎌倉時代後期末期 釈迦阿弥陀および観音勢至来迎を表す)などとともに希少な部類属している。
 尊像均整のとれた体躯【たいく】や理知的な顔貌表現明るく多彩な色調、的確な技など画風技法的にも類型におちいらない精妙さをみせており、金具類の整美な作り含めて藤田美術館蔵品とほぼ同時期の鎌倉時代後期から末期ころの製作になるものと判断されるが、とりわけ着衣文様部分などに見られる細緻な繍技や、繍の方向密度微妙に変えて陰影立体感巧みに描写する表現力特筆され、この種の来迎図繍仏中でも出色の作行【さくゆき】を示す優品である。
重要文化財のほかの用語一覧
工芸品:  刺繡種子阿弥陀三尊図  刺繡袱紗  刺繡阿弥陀三尊像  刺繡阿弥陀三尊来迎図  刻文脇息    


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