内閣不信任決議案可決
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 21:16 UTC 版)
「ハプニング解散」の記事における「内閣不信任決議案可決」の解説
5月16日午後1時3分、衆議院議院運営委員会において亀岡高夫委員長が「本日の本会議は午後3時半開会とする」と発表した。自民党の反主流派は、浜田の証人喚問とKDD事件のため国会に綱紀粛正委員会を設置することを求め、大平正芳首相の回答を求めた。灘尾弘吉衆議院議長は午後3時半の予定だった本会議の開会の延長を決定したが、反主流派は結論に達せず再延長を申し込み、灘尾はこれを国会を軽視するものと拒否した。 午後5時5分、本会議は開会。前年の四十日抗争で大角(大平派と田中派)主流派に敗れ、自民党内で反主流派となっていた三木派や福田派、中川グループなどの議員69人は本会議を欠席した。討論では以下の6人が代表して発言した。 発言者会派発言内容1 飛鳥田一雄 日本社会党 提案の趣旨の説明 2 大野明 自由民主党 反対 3 広瀬秀吉 日本社会党 賛成 4 近江巳記夫 公明党・国民会議 賛成 5 中島武敏 日本共産党・革新共同 賛成 6 渡辺武三 民社党・国民連合 賛成 このあと記名投票で採決がなされた。中曽根派は土壇場で反主流派を離脱し、本会議に出席して反対票を投じた。ほかに、福田派から13人、三木派から6人が本会議に出席している。反主流派ながら党幹部として不信任案反対の意向であった安倍晋太郎政調会長は、森喜朗等若手議員に羽交い絞めにされるようにして会議途中に退席した。また、福永健司(大平派)、小坂善太郎(無派閥)が病気入院のため欠席したが、元大平派の小坂に対しては一部から親三木・反大平だったことから欠席したのではないかとの憶測がなされた。 午後6時50分、内閣不信任決議案は賛成243票・反対187票で56票差で可決され、午後6時52分に本会議は閉会した。内閣不信任決議可決は1953年以来27年ぶりであった。
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