使い方に関する嫌い箸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/15 04:50 UTC 版)
突き箸・刺し箸 料理に箸を突き刺して食べる所作。見た目が悪いだけでなく、火の通り具合を疑っているようにも見られる。 仏箸(ほとけばし)・立て箸 箸をご飯に突き刺して立てる所作。仏式の葬儀のとき、枕飯を死者に捧げるやり方。 合わせ箸 箸から箸へ料理を渡す所作。火葬後の遺骨を拾うときには箸から箸へ遺骨を渡して後に骨壺に納める。「拾い箸」「箸渡し」とも言う。 叩き箸 箸で食器を叩いて音を立てる所作。人を呼ぶ目的でそれをしたり、食器を打楽器代わりにして遊ぶ行為は、マナーを著しく踏み外していると見なされる。なお、「茶碗を叩くと餓鬼が来る」という言い伝えがある。 振り上げ箸 箸を手の甲より高く振り上げる所作。 指し箸 箸で人や物を指し示す所作。 持ち箸 箸を持った手で同時に他の食器を持つ所作。 受け箸 箸を持ったままでおかわりをする所作。 寄せ箸 遠くの食器を手元に引き寄せるために箸を使う所作。 空箸(そらばし) 食べようとして料理に箸を伸ばしたにもかかわらず、口に運ぶことをやめて箸を引いてしまう所作。やっていることは、供された食物を毒入りと疑ったときに古の人が執る仕草と変わり無いため、食の提供者に対して失礼な振る舞いである。 迷い箸(まよいばし) どの料理を口にしようかと迷い、料理の上であれこれと箸を動かす所作。「惑い箸(まどいばし)」「なまじ箸」とも言う。 移り箸・渡り箸 おかずを食べた箸で(間に飯を食べないで)またおかずを食べること。現在では嫌い箸とみなされない。加えて、いったん箸を付けたにも関わらず、その品を食べずに他の品へと移る所作をも指す。 挵り箸 / せせり箸 (せせりばし) 箸で食物を挵る(せせる。尖った物で繰り返しつつく)所作。 楊枝箸(後述)のことを指す場合もある。 楊枝箸 箸を爪楊枝代わりに使い、歯間に挟まった食物をほじくり取ろうとする所作。 涙箸 汁が滴りやすい料理を食べる際、それを取った箸から汁を滴らせながら口に運ぶ所作。 探り箸 汁椀の底に具が残っていないかと、箸を椀の中でかき回して探る所作。 洗い箸 汁物などで箸を洗う所作。 捥ぎ箸(もぎばし) 箸に付いた米粒などを口で捥(も)ぎ取る所作。これを行わないために食事の最初には汁物を一口すすって箸を湿らせるのが作法とされる一方で、汁をすする際には箸は用いない作法のため湿らないという矛盾がある。 舐り箸(ねぶりばし) 箸を舐る(ねぶる。舌で舐める)所作。 銜え箸 / 咥え箸 (くわえばし) 箸を銜える(くわえる。咥える。口に軽く挟んで支えること)所作。 噛み箸 箸を噛む所作。 掻き箸(かきばし) 食器に口を付け箸で食べ物を掻き込む所作、箸で頭などを掻く所作。 橋箸・渡し箸 箸休めのときに箸を器の上で横にかける所作。 懐石での八寸や強い肴では取り箸が渡し箸で供される。 揃え箸(そろえばし) 箸を食器等に突き立てて揃える所作。 直箸(じかばし) 複数人で食べる料理の際、取り箸を使わずに個人の箸で直(じか)に取り分ける所作。自他の別は問わないので、自分のために取り分けることはもちろん、他人の分を取り分けることも該当する。ただし、懇意な仲同士や遠慮なく多くの料理を客に食べてほしいときには敢えて「直箸で」と勧めることがある。 日本独自の嫌い箸であり、中国・台湾、朝鮮など取り箸が存在しない地域では問題とならない。*中国はともかく、香港では間違いなく取り箸の文化がある。 透かし箸(すかしばし) 骨付き魚の上側を食べた後、骨越しに裏側の身をつついて食べる所作。 撥ね箸(はねばし) 嫌いなものを箸でのける所作。 重ね箸 他にもあるなかで一つの料理ばかりを食べ続ける所作。「片付け食い」「ばっかり食べ」とも言う。 込み箸 箸を使って口の中に大量に食べ物を詰め込みほおばる所作。 落とし箸 食事中に箸を床に落とす所作。
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