他都道府県の「野良打ち」類似形
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「野良打ち」の記事における「他都道府県の「野良打ち」類似形」の解説
石川県加賀市小松市 - 通称『加賀太鼓』では、櫓上の桶胴太鼓と地面に置かれた長胴太鼓をそれぞれ一張ずつ使って2人1組で打つスタイルである。加賀(小松)独特の「二ツ打ち(豆ころがし)」と呼ばれる「地打ち」や「打ち込み方(身のこなし方が優雅)」に違いはあるが、福井県嶺北地方に見られる「野良打ち」に似ている。なお、現在の通称「加賀太鼓」には「三ツ打ち」と呼ばれる「地打ち」も含まれているが、これは福井県福井市の郷土芸能団体「福井豊年太鼓みどり会」が1964年(昭和39年)に石川県加賀市の打ち手と共に結成した「加賀白山太鼓(旧称:白山太鼓)」を源流としているからである。 石川県能登地方(輪島市) - 一張の長胴太鼓を厚手のむしろを敷いた地面に置き、太鼓の片面だけを使って打つスタイルにおいては同じであるが、「御陣乗太鼓」に見られるように、「地打ち」は輪島独特の一種類のみで、「打ち込み」に至っては一定の形式があり自由奔放とまではいかない。 石川県能登地方(石川県羽咋郡志賀町) - 高浜地区の小浜神社境内で毎年9月第3月曜日に開催される「県下太鼓打競技大会」。1931年(昭和6年)から始まり、戦火激しかった1944年(昭和19年)と1945年(昭和20年)の2回だけ開催されなかった由緒ある競技多大会。一張の長胴太鼓を2人1組で打つスタイルは「野良打ち」と同じだが、長胴太鼓は台座に斜めに配置されており、また、事前に決まっている2人1組に限った演奏であり、「野良打ち」のように自由奔放型ではない。更に、「昼の部」(予選)「夜の部」(本選)という流れになっており「野良打ち」とは言い難い。競技大会として確立されており、優勝者は大関など相撲になぞらえている。大関の上の横綱は10年に1度、過去10年間の大関獲得者が集められ、横綱大会を行って決められる。ちなみに、1632年(寛永9年)、つまり江戸幕府が開かれて間もなく、若狭国(現在の福井県高浜町・小浜市)より移住した人々が形成した地域が志賀町高浜地区であり、小浜神社もそれに由来している。 東京都八丈島 - 櫓の上に置かれた一張の太鼓を両面から二人で自由奔放に打ち合う。一方の打ち手がリズム打ち、他方がそのリズムに合わせて自由に打ち込む。 沖縄県大東諸島 - 「東京都八丈島」の流れを汲む太鼓。形式、奏法ともに八丈太鼓と酷似している。
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