人間社会の存続発展の基礎の解明:マルクス経済学への顕著な関心とは? わかりやすく解説

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人間社会の存続・発展の基礎の解明:マルクス経済学への顕著な関心

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 07:58 UTC 版)

置塩信雄」の記事における「人間社会の存続・発展の基礎の解明:マルクス経済学への顕著な関心」の解説

神戸経済大学では、数理経済学水谷一雄師事学部時代には、マルクス経済学講義受けた事はなく、『資本論』を一人で読む程度であった1950年卒業と同時新制神戸大学助手として迎えられる卒業直後から1年間サナトリウム(近江八幡市近江兄弟社経営する結核療養所)で療養中ジョン・ヒックス価値資本』を研究するが、同時期に近代経済学研究続ける事に疑問感じマルクス経済学への関心深める。 置塩の処女作は『再生産理論』(1957年)である。当初雇傭理論」の執筆求められていたが、彼は主題を「再生産理論」に変えた。その「弁明」に置塩の思想核心がよく表現されている。「私たち資本主義社会生れ、この社会生きてきたので、資本主義社会での特殊な出来事(たとえば雇用――引用者)になれ親しんで、これに対して奇妙さ疑問感じることが殆んどない。奇習行われている社会埋没している人間には奇習決し奇習ではなく正統的なことである。少くとも社会科学者奇習行われている社会生れ、かつ死んでゆきながらも、奇習奇習として驚き究明してゆかなくてはならない。」ここから次の問い生まれる。社会形態がいかに相違しようとも、そのことなくしては社会存続発展不可能となる事柄はなにか。」これへの回答が「再生産であった英文論文集 "Essays on Political Economy: Collected Papers" (PETER LANG 1993) の「はしがき」の冒頭きわめて印象的な言葉がある。「第2次世界大戦は、とりわけ社会現象に関して私か理性的な思考奪った。しかし、それは研究すべき多くのものを与えてくれた。ヒロシマ・ナガサキのあと、私は経済学研究始めた」(翻訳引用者)。ここには端緒における研究動機端的に表現されている。結果として置塩が残したものは、その核心において、きわめて抽象的な数理経済学体系である。それは人を容易に寄せ付けない。しかし、そうした抽象的な理論背後には現実に関する生きた表象があるに相違ない。その中核には、核兵器使用を含む現代戦争があるであろう。置塩理論現代社会リアリティどのような形でつながっているか、あるいはつながりうるか。この点の探究は、「科学としての経済学」の現代的意義考えるうえで、最重要課題1つであろう

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