交通空白地帯での運行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 09:43 UTC 版)
「乗合タクシー」の記事における「交通空白地帯での運行」の解説
交通空白地帯の解消及び高齢者等交通弱者の公共施設等への移送手段の確保として運行されるもの。地方自治体がタクシー(ハイヤー)事業者に委託する場合が多く、対外的にコミュニティバスと紹介される実例も少なくない。 人口希薄地域では、路線バスの減便の穴埋め、もしくはバス路線を廃止した代替として運行される。都市部でも、東京都葛飾区(さくら)や千葉県柏市(かしわ乗合ジャンボタクシー・カシワニクル)など、行政サービスの一環として、鉄道・バス路線のない地域で運行されることがある。小型バスでも供給過剰となるような輸送量しか見込めない場合のほか、道路が狭隘で路線バス用車両の乗り入れが困難な地域を運行する場合もある。 自治体による財政補助もあることから、乗車については自家用車や運転免許証の有無、年齢(高齢者)や「身体障害者に限る」といった利用制限があるものもある。 例:八女市予約型乗合タクシー(福岡県八女市)・あいのりタクシー(福岡県朝倉市)など。 路線定期運行型 路線バスと同様に、運行日・運行時刻・路線・停留所を定めて運行するもの。一部区間または全区間がフリー乗降制となっていることもある。 デマンド型 利用者からの事前予約(デマンド)があった場合に運行するもの。路線バスと同様に運行ルートが定められているもの、指定した乗降場所に限られるもの(路線不定期運行)、乗降場所が利用者の自宅と駅・公共施設などに限られるもの、指定された地域の範囲内でのみ利用可で範囲内であれば任意の場所で乗降できるもの(区域運行)などがある。 同一日・同一時間帯の同一区域で複数の利用者がいる場合、そのすべての利用者の乗降扱いを一度に行う。そのため乗車する時間は大まかな時間帯しか指定できず、時間に余裕を持って利用する必要がある。また、不特定多数の乗客を同時に乗せるため「乗合」となる。 予約は電話やインターネットなどで行う。利用する場合はその運行地域に在住している住民で、事前に運行する事業者もしくは自治体の担当部署に利用登録をする必要があるものが多い。一方で、誰でも利用登録なしで電話やインターネットでの予約だけで利用できる市町村の路線もある。 過疎路線が本線系統路線から分岐するという路線が存在するバス会社で、路線それ自体は存続させて「過疎路線が分岐するバス停」にそれまでバスが発車していた時間にタクシーを待機させ、そこから先はタクシー車両での運転(この場合、バスがタクシーになるだけで運賃はバスのものが引き継がれる)となる例も存在する。
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