中野の犬小屋とは? わかりやすく解説

中野の犬小屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 01:26 UTC 版)

犬小屋 (江戸幕府)」の記事における「中野の犬小屋」の解説

元禄8年10月に中野の犬小屋建設開始普請担当奉行御側米倉氏藤堂氏助役津山藩主・森長成丸亀藩主・京極高或任命された。森長成11坪、京極高或5万坪を担当し江戸より西に1里(約4キロメートル離れた中野田園に、土居築き、柵を建て、小屋造った犬小屋用地は、中野村百姓82人と宝仙寺から田畑屋敷芝地合わせて反別23町5反4畝10歩、坪数でいえば7630坪の土地御用地として収公して犬小屋建設地とした(中野村御用地ニ渡候田畑書貫帳」(堀江家文書C七六))。元禄15年5月の「中野村亥・子両年御用地相渡反別之覚」(堀江家文書C77)では元禄8、9年の両年で百姓61名と宝仙寺から田畑反別48町9反、146717坪収公されたことが記されており、元禄9年には中野村からさらに田畑反別25町3反6畝7歩を御用地として幕府引き渡したこととなる。「犬小屋御囲絵図」(堀江家文書S一、元禄10年4月25日作成によれば元禄8年には179156坪、翌年には10万2330坪の土地普請が行われ、道路分としてそれぞれ1万1095坪と5071坪も造成された。増築後の元禄12年1699年)年当時犬小屋・餌飼部屋等は290棟(7,250坪)あった。 犬小屋全体御用地297652坪におよび、中野村だけでなく周辺高円寺現・東京都杉並区)などの土地収公された。 『徳川実紀元禄8年10月29日条では中野の犬小屋が落成したので大久保犬小屋担当だった比留間正房にその管理命じ11月9日条では寄合番の沢奉実も担当命じられた。そして、風呂屋方・賄方・小普請手代組頭細工所同心寄合番下役小石川御殿番同心組頭掃除組頭などの役人11人が配下置かれた(「柳営日次記」)。同9年正月29日には納戸同心腰物同心・賄方・細工方・寄合組などから7人が新たに下役人に任じられた(「柳営日次記」)。 同年11月13日条には、中野の犬小屋が完成し江戸の町から集めた10万収容同月29日条には小納戸落合道富や石原安種が中野犬小屋奉行になり、役扶持300俵と同心15人が付けられたと記されている。同年12月15日には森氏京極氏はじめとする関係役人褒美与えられた(『徳川実紀第六篇)。 「改正甘露叢によれば歩行目付徒目付)8人と小人目付10人が「当分賄(とうぶんまかない)」として当面の間中野犬小屋御用担当し、5人の役人が「当分注進役」を命じられてその連絡役となった。そして中野犬小屋収容されの餌代はその周辺地域から徴収する方針示された。元禄8年12月22日に、喜多見犬小屋配属されていた小普請医師2人が中野の犬小屋担当となり、俸禄賜った(「常憲院殿御実紀」)。この後も、鷹狩廃止されたことによって廃職となった鳥見職の者が幾人も犬小屋担当へと異動となった(「改正甘露叢」)。ほか、病犬のために、柳沢吉保抱え医師丸岡某と幕府小普請組医師久に役扶持与え犬小屋侍を命じた元禄8年12月7日丹波国宮津藩藩主奥平昌成が、来春増築完成させるよう、その手伝い命じられ(「柳営日次記」)、志摩国鳥羽藩藩主松平乗邑石見国津和野藩藩主亀井茲親手伝い命じられた。元禄10年1697年4月には犬小屋その周辺道路含めておよそ29坪余に増築された。同時に四谷犬小屋廃止され中野一本化させることになり、同年6月22日町触四谷犬小屋解体工事入札希望者が募られた(『江戸町集成三三一七号)。

※この「中野の犬小屋」の解説は、「犬小屋 (江戸幕府)」の解説の一部です。
「中野の犬小屋」を含む「犬小屋 (江戸幕府)」の記事については、「犬小屋 (江戸幕府)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「中野の犬小屋」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「中野の犬小屋」の関連用語

中野の犬小屋のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



中野の犬小屋のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの犬小屋 (江戸幕府) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS