下鴨家
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下鴨神社・糺の森に暮らす狸の名門。 下鴨 矢三郎 声 - 河相我聞 (ラジオドラマ版)/ 櫻井孝宏、能登麻美子(幼少期) 主人公。下鴨家三男。 父の残した「面白きことは良きことなり!」の言葉を身上に勝手気ままに暮らしている。父の近年まれに見る化け力を兄弟の中でもっとも受け継いでおり、女子高生から達磨まで様々なものに化けることができるが、海星の前では化けの皮が剥がれることに長い間気付いていなかった。普段は男子大学生に化けている。また、「我々のみに許されたこの力で面白おかしく世を渡って何が悪いのか」とも思っている。 かつて初恋の相手・弁天と共謀し「魔王杉の事件」を起こしたが、そのことで赤玉先生には負い目を感じ、それ以来はなにかと身の回りの世話をしている。赤玉先生や矢二郎によると四兄弟の中では父に一番買われていたらしい。 下鴨 矢一郎 声 - 棚橋真典(ラジオドラマ版) / 諏訪部順一 下鴨家長男。 生真面目な性格。矢三郎に負けないくらいの化け力を持っており、特に虎によく化け「鴨虎」の通り名を持つ。普段は和服姿の若旦那風に化けている。また、父から受け継いだ絡繰り式の人力車を操ることができる。長男としての自覚が強く、亡き父のような立派な狸になるべく努力してはいるが、融通が利かない上に、緊急時になると慌てふためいて混乱してしまうなど土壇場に弱い。 亡き父の遺志を継ぐべく次期「偽右衛門」選挙に出馬している。それゆえ弟たちの不甲斐なさと(特に矢三郎の)奇行に悩まされており、揉め事を好まないが、家族を侮辱されると見境なく激怒する。 下鴨 矢二郎 声 - 知嶋大貴(ラジオドラマ版) / 吉野裕行 下鴨家次男。 普段はやる気を見せない怠け者。現在では六道珍皇寺の境内の古井戸で蛙となって隠居生活しており、井戸にこもってからは多くの天狗や狸の悩みや愚痴の聞き相手となっている。そのため、引きこもりながらも情報通であり、矢三郎の知らない情報を知っていることもある。 父親とは兄弟の中で一番仲が良く、かつては大好物の偽電気ブランを飲んで「偽叡山電車」に化け父とともに大暴れしたが、ある時酔って偽叡山電車に化けて洛中を一回りした後、自分が父を置いて先に帰宅したために父が金曜倶楽部に捕らわれてしまったことに責任を感じ、以来蛙に化けて井戸に引きこもるようになり、偽電気ブランも一度も飲んでいない。父の最後の言葉を思い出せずにいたが、矢四郎から偽電気ブランを飲まされ、再び偽叡山電車に化けて父の言葉も思い出した。 下鴨 矢四郎 声 - 伊藤圭基(ラジオドラマ版) / 中原麻衣 下鴨家四男。 普段は少年姿に化けているが、化け力を悉く兄に取られたと言われるほど化けるのが苦手で気が弱く、恐怖を感じるとすぐ狸の姿に戻ってしまう。 携帯電話の充電ができるという特技を持つ。通り名は「しっぽ丸出し君」。修業のため偽電気ブラン工場で働いており、そこで金閣・銀閣によくいじめられているが、本人はこれも修行だと割り切っている。 母(下鴨 桃仙) 声 - 山下容莉枝(ラジオドラマ版) / 井上喜久子 狸四兄弟の母。 宝塚歌劇に心酔し、「美青年には優雅な玉突きがふさわしい」という独自の観念から、タカラヅカ風美青年に変じてはビリヤード場に通う。通り名は「黒服の王子」。雷を非常に苦手としている。息子たちを心から愛しており、立派な狸であると信じて疑わない。 父(下鴨 総一郎) 声 - 鈴木林蔵(ラジオドラマ版) / 石原凡 狸四兄弟の父。 山に化けることができるほどの非凡の化け力を持っており、赤玉先生をして「狸にしておくには惜しい人物」と言わしめた。 その化け力と器の大きさから狸のみならず天狗からも一目置かれる狸であり、長年京都狸界の頭領「偽右衛門」(にせ・えもん)として狸界を束ねた偉大な狸であったが、なぜか弁天を見ると化けの皮がはがれ狸に戻ってしまう。矢三郎には「阿呆さ」、矢一郎には「責任感」、矢次郎には「呑気さ」、矢四郎には「純真さ」を多く受け継いだとされている。数年前に金曜倶楽部によって狸鍋にされて急逝した。
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