ロシアの統治、民族意識の高まりとは? わかりやすく解説

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ロシアの統治、民族意識の高まり

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/16 05:40 UTC 版)

エストニアの歴史」の記事における「ロシアの統治、民族意識の高まり」の解説

ロシア統治下に入ったバルト地方では、1719年から1775年までの間、エストラントエストニア共和国北部地域)とリヴラント旧来のリヴォニア)にそれぞれ総督置かれ1775年以降2つ地域統轄され、1801年エストラントリヴラントクールラント一人総督によって管理される体制確立された。旧バルト帝国内のスウェーデン色を一掃するため、ロシア帝国はバルト・ドイツ貴族優遇し、そのためにバルト・ドイツ貴族土着のエストニア人農民格差拡大する1764年リヴラントエストラント視察したエカチェリーナ2世現地農奴窮状衝撃を受け、翌1765年農民生活改善総督命じたが、効果現れなかった。アレクサンドル1世皇帝即位後バルト地方啓蒙思想広がり1802年エストラント1804年リヴラント農民財産権認められた。1816年から1819年にかけてバルト地方ではロシア本国先駆けて農奴制廃止されたが農奴解放対するバルト・ドイツ貴族抵抗根強く農民権利制限され、彼らの生活は劇的に改善されなかった。1849年リヴラント1858年エストラント農民農地の永年所有権購入認められ自営農民徐々に現れ始めたものの、彼らは政府からの支援受けられなかった。農奴解放後は土地持たない農民産業化が進む都市部流入して労働力形成するようになり、やがて彼らは都市中産階級としてバルト・ドイツ人作り上げた都市社会制度挑戦するうになる19世紀前半アレクサンドル1世自由化政策によって実施され農奴解放教育水準の向上、西欧思想との接触500年以上にわたるバルト・ドイツ貴族支配に不満を抱いていたエストラントリヴラント先住民であるエストニア人ラトビア人民族意識育んでいく。1845年バルト総督任命されたエヴゲニー・ゴロヴィンは従来のバルト・ドイツ貴族宥和的な政策一転させ、彼らに対して強硬な態度示したロシア国内汎スラヴ主義者もバルト・ドイツ貴族特権剥奪主張し1840年代からエストラントリヴラントで非ドイツ化目的とするロシア正教への改宗運動開始された。1860年代エストニア人によるエストニア語教育施設であるエストニア・アレクサンドル学校開校し1869年からエストニア音楽祭開催されるまた、民族意識高揚に『サカラ』の創刊者であるカール・ロバート・ヤコプソン、詩人フリードリヒ・レインホルト・クロイツヴァルト、リディア・コイトゥラらの文化人活動民族意識高揚寄与したまた、バルト・ドイツ人中にはエストニア伝統文化言語歴史強い関心を持つ人間がおり、エストニア人地位上・利確保奔走したバルト・ドイツ人はエストフィルと呼ばれていた。1838年ドルパト創設されエストニア学識者協会構成員大部分がエストフィルであり、叙事詩『カレヴィポエク』の編集発表エストニア語語彙・文法収集成果残している。 1881年ロシア皇帝即位したアレクサンドル3世本格的なロシア化政策推進しバルト・ドイツ人特権だけでなく、エストニア人ラトビア人民族運動制限される

※この「ロシアの統治、民族意識の高まり」の解説は、「エストニアの歴史」の解説の一部です。
「ロシアの統治、民族意識の高まり」を含む「エストニアの歴史」の記事については、「エストニアの歴史」の概要を参照ください。

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