ロシアのウクライナ侵略をめぐって
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 03:48 UTC 版)
「アントニー・ブリンケン」の記事における「ロシアのウクライナ侵略をめぐって」の解説
2022年2月24日から開始されたロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵略計画を事前に掴んでいたと見られ、実際に侵略が開始される前から「数日中に侵攻がある」といった情報をリークし続け、ウクライナに住むアメリカ人に避難勧告を出すと共にロシアに外交的な道での解決を要求した。 2月24日に「ロシアがウクライナに侵攻しないこと」を条件に米露外相会談が予定されていたが、ロシアがウクライナ東部の親ロシア勢力支配地域の「独立」を一方的に承認して同地への軍の派遣を命じたことを受けてウクライナ侵略の開始として会談は中止となった。 2月24日にロシアのウクライナへの全面侵略が開始され、これを受けてブリンケンは「彼(プーチン)はソビエト帝国を再構築したいという意向を明確にした。かつてソビエト連邦の一部だった近隣の国々における勢力範囲を再び主張し出す手前だ。」と分析し、ウクライナのゼレンスキー政権の転覆がこの侵略の目的であると断言した。また北大西洋条約機構(NATO)について「ウクライナの国境を越えた脅しに関して言えば、彼(プーチン)の道を強力に阻むものがある。1国への攻撃は全体への攻撃と見なすNATOの第5条だ。」と論じた。 2月26日にはウクライナに3億5000万ドル(約400億円)規模の軍事支援を実施することを表明した。 同日に日本の林芳正外相と電話会談し、ロシア連邦軍によるウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みで、アジア地域を含む国際社会全体の秩序に影響があるという認識で一致し、日米同盟の抑止力と対処力を強化していくことを確認した。 3月2日にプーチンがロシアの核運用部隊に対して戦闘警戒態勢を敷くよう命じ、核兵器による威嚇を行ったことについて「核兵器に関する挑発的な発言は無責任の極みだ。」と批判した。 3月5日にはポーランドとウクライナの国境地帯でウクライナのクレバ外相と会談した。クレバ外相によればウクライナへの武器供与・ロシアへの経済制裁について意見を交わしたという。共同記者会見でブリンケンは「私が今、クレバ氏とウクライナに立っているように、全世界はウクライナと共にある。」と強調し、ロシアへの制裁は「具体的な成果が上がっている。」と指摘した上で「圧力は今後も続くだけでなく、戦争が終わるまで強まることだろう。」と宣言した。同日に中国の王毅外交部長と電話会談し、「世界はどの国が自由や民族自決、主権といった基本的原則のために立ち上がるか注視している。」と述べ、中国にロシア寄りの姿勢を改めることを要求した。 3月6日に訪問先のモルドバにおいて記者団に「ポーランドがウクライナに航空機を供与する可能性と、その場合のポーランドへの埋め合わせについて、積極的に検討している」と述べた。 4月24日、ロシアによる爆撃を受ける危険性が残る中、オースティン国防長官とともに鉄路でウクライナの首都キーウを極秘裏に訪問。大統領府でゼレンスキー大統領、クレバ外相、レズニコフ国防相、モナスティルスキー内相らと会談を行った。
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