ロケット補助の必要性とは? わかりやすく解説

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ロケット補助の必要性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/26 07:57 UTC 版)

RATO」の記事における「ロケット補助の必要性」の解説

地上飛行場長大舗装滑走路用意して離陸できる場面においてはロケット補助推進離陸が必要となる場面ほとんどないロケット補助推進離陸が必要となるのは、次のような場合である。 航空機のエンジン出力が過小である 機体重量に対して搭載できた(開発できた)エンジン出力過小である場合通常の滑走路長では離陸不可能であるため、ロケット補助推進用いて加速力を向上させ、離陸助けとする。あるいは滑走路用いて搭載エンジンのみで離陸不可能ではないが、長い滑走距離は離陸事故につながるため、滑走距離を短縮するためにロケット補助推進用いる。ドイツ空軍Ar234爆撃機やMe321「ギガント輸送グライダーがこれに該当する大日本帝国海軍では、後述空母発進補助用として開発済みであったRATO陸上機として試験であった橘花離陸補助用として用いていた例がある。 十分な長さの滑走路が用意できない 通常の長さ滑走路を持つ飛行場であれば自力離陸可能な機種を、より短距離離陸させるためにロケット補助推進用いる。C-130輸送機では南極基地への輸送用いるほか、滑走路の短い飛行場での運用にしばしば使用されている。アメリカイランから人質救出しようとした軍事作戦であるクレディブル・スポーツ作戦英語版においてはサッカースタジアム強硬離陸着陸行おう離陸用と着陸用(逆噴射)のロケット補助推進装置多数追加装備したC-130用いられる計画であったが、改造されC-130試験飛行において着陸失敗事故起こしたため、計画放棄された。 カタパルトを持たない航空母艦から重い機体を発艦させる 第二次世界大戦において滑走距離の限られる航空母艦飛行甲板から航空機発艦させる場合、特に重量のある大戦後半実用化された新型爆撃機攻撃機発艦させるには、カタパルト助け必須であった。しかし、大日本帝国海軍航空母艦運用可能なカタパルト開発失敗したため、当該機種の発艦にはロケット補助推進が必要となった全備状態の天山流星がこれに該当するが、流星終戦までに機体量産が間に合わなかった。RATO自体昭和19年頃までには研究開発完了していたが、マリアナ沖海戦以降大日本帝国海軍にはもはや機動部隊として運用可能な航空母艦艦隊燃料残っていなかったため、実戦で両機がロケット補助推進離陸用いたことはない。 カタパルト非搭載で飛行甲板も持たない艦船から航空機を射出する 第二次世界大戦初期イギリスでは、護衛されていない商船敵機や敵Uボートから守るため、商船に1機の陸上機搭載し、必要があれば発進させて戦闘行なわせるCAMシップ運用していた。CAMシップでは後にカタパルト設置されるが、それまでの間はロケット補助推進発進用いられた。 迎撃戦闘機をより短時間に高空まで上昇させる ドイツ空軍では、敵爆撃機迎撃を行う際により短時間敵機侵攻してくる高空まで上昇させるため、Me262ジェット戦闘機ロケット補助推進装置用い実験行った実戦投入されたかは確認されていないゼロ距離発進を行う 滑走距離をとらないゼロ距離発進を行う場合、非常に強い加速力が必要となるため、ロケット補助推進装置用いたカタパルト併用され場合と、ロケット補助推進のみの場合両方があった。発進試験アメリカ空軍西ドイツ空軍ソ連軍などで成功したが、実用化には至らなかった。

※この「ロケット補助の必要性」の解説は、「RATO」の解説の一部です。
「ロケット補助の必要性」を含む「RATO」の記事については、「RATO」の概要を参照ください。

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