レイアウトとデザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/19 08:34 UTC 版)
「ウッドストック (バーモント州)」の記事における「レイアウトとデザイン」の解説
カナダ人の著作家で建築家ウィトールド・リブチンスキーは、その著書『シティライフ: 新世界の都市の期待』で、この町のレイアウトを幅広く分析し、それを決めた非公式の非文書化規則を考察した。次のように言っている。 全体的レイアウトは地形によって決められているように見える。狭く、平坦なバレーが一方でオウタークィチー川で、他方は小さなクリークの作る曲線で縁どられている。グリーンは川とクリークの間の狭い半島に、長手方向に置かれ、多くの地点で川岸に下がっていく後庭が作られている。 ウッドストックの建設者は重要な建物に重要な場所が必要であることを気付いていた。聖公会教会がグリーンの頭にあり、メソジスト教会がその下、会衆派教会がプレザント通りがエルム通りに突き当たる光景に巧妙に近い所にある。誇りの場所であるグリーンは、片方を民家が占め、他方に郡庁舎やイーグルホテルがある。店舗、銀行、郵便局など事業所が隣接する2本の通り沿いにあるが、グリーンには接していない。これが一種の微妙な都市デザインであるが、それがデザインであり、既存のマスタープランからは得られないが、建物自体の中から得られるデザインである。大まかな枠構造が決められ、個々の建設者が思いつくものを採用した。パリ人の計画が慎重に組み合わされた交響楽に似ているならば、ニューイングランドの町は、...大変拘束されたジャズのようであり、...ジャズと同様にアドリブを含み、ジャズにおけるように、結果が偶然であったり、規則がないことを意味してはいない。 リブチンスキーはさらに非公式の規則の幾らかを分析している。例えば企業の場合の建物は側道に接近して立っており、住居の場合は10ないし15フィート (3 - 4.5 m) 離してある。区画は概して細長く、通りに面した長さをほぼ等しくしている。商業ビルは並んで立ち、公共機能のある重要な建物、例えば図書館や裁判所が拘束の無い建て方をしている。リブチンスキーは、ウッドストックには地域割りが無く、「異なる機能をもつ建物が同じ通りに立ち、今日も残っている」のであり、食肉処理場やガス工場など特別の例外がある、と指摘している。 ロックフェラー家が現在のウッドストックに全体的な性格に大きな影響を与えてきた。彼らは19世紀の建築と田園的雰囲気を残すことに貢献してきた。町の中心点にウッドストック・インを建設した。ローレンスとメアリー・フレンチのロックフェラー夫妻は電力線を地中に埋めさせた。山の稜線の景観を保護するために、景観稜線地区を創設する条例を採択した。この条例は2007年にも更新された。 雑誌「レディーズ・ホーム・ジャーナル」がウッドストックを「アメリカでも最も可愛い小さな町」に挙げた。2011年、南北のパーク通りとエルム通りの1ブロックが、アメリカ企画協会の「アメリカの偉大な場所」プログラムによって、大きな通り景観賞を受賞した。同協会は通りの形と構成、通りの性格と個性、通りの全体的環境と持続的可能性を評価した。 町の中心、1905年頃 町の通り、1906年 雪の夜、1940年
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