マレー式とは? わかりやすく解説

マレー式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 10:22 UTC 版)

複式機関」の記事における「マレー式」の解説

詳細は「マレー式機関車」を参照 こうした単発的ケース除けば最初実用的な複式機関機関車への適用として知られているのは、アナトール・マレー1876年バイヨンヌ-アングレット-ビアリッツ鉄道 (Bayonne-Anglet-Biarritz) 向けに小型の2シリンダー複式車軸配置0-4-2のタンク機関車複数導入したのである。これは完全に成功収め長らく使用された。マレーまた、高圧シリンダー低圧シリンダー独立駆動する方式複式仕組みいくつか考案した。あるものは単一車体双方搭載したもので、これは実際に製作されなかった。また別な方式としては後部車体高圧シリンダー搭載し、これと連接構造前部車体低圧シリンダー搭載したマレー式機関車がある。マレー式の仕組み世界中で用いられた。最初の適用例は1889年パリ博覧会向けにドコービル社 (Decauville Company) により特別に製作され一連の600 ミリゲージ機関車である。もちろんこの構成連接部分蒸気洩れがちな柔軟な蒸気配管構造を必要とし、これが前部連接車体に低圧シリンダー搭載する理由である。高圧蒸気そうした配管に通すとより洩れやすいからである。一方で低圧蒸気管が非常に長くなって、特に寒い日には温度下がって凝縮する傾向を招くという欠点引き換えであり、後年アメリカにおいては単式マレー」が主流となる大きな原因であった

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マレー式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 03:46 UTC 版)

関節式機関車」の記事における「マレー式」の解説

詳細は「マレー式機関車」を参照 1個のボイラーの下に二個の台枠有しそれぞれの台枠シリンダー及び動輪持っている方式ボイラー後部台枠固定され前部台枠ボイラーに対して動き得る。ボイラー前部荷重左右にスライドするベアリングにより前部台枠伝えられる複式機関車実用化成功したアナトール・マレー考案し1884年特許取得した最初機関車1887年ベルギー製造され1889年パリ万国博覧会出品され0-4+4-0形機である。 本来は複式機関車で、関節式にしたのはマレー以前作った別の複式機関車起きた高速走行時不安定性防止するという副次的な理由よる。関節部の屈曲する蒸気管には後部高圧シリンダー使用後低圧蒸気送られるので蒸気漏れ防ぎやすいというメリットがあった。 他の関節同様に構造複雑さ動輪増加曲線通過しやすさと、複式である複雑さ燃費向上トルク安定化というメリット・デメリットの他に、機構上空発生抑止されるという大きなメリットと、前後動輪群の重量配分不均衡により時速30マイル(約48km)付近から走行不安定になるというデメリットがあったので、マレー最初に作ったようなナローゲージ用の小型機逆にアメリカなどでは大型化して勾配区間貨物用などに用いられた。 日本では9750形・9800形・9850形(いずれも0-6+6-0)が存在したが、短命であった狭義の「マレー」はマレー式機関車中でも0-6+6-0動輪配置のもののみを指す。日本では0-4+4-0配置としてタンク式4500形や4510形、あるいはテンダー式の9020形が存在したが、この内9020形はマレー満たないと言う意味で「ベビーマレー」と呼んだ実際に製造されなかったが、ソ連では2-4-4-2+2-8-8-2+2-4-4-2という超大型マレーが5フィートゲージ用に計画され6000馬力発揮する予定であった実現していない。このマレーはフランコ・クロスティ式という特殊なボイラー採用する予定だった。

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