マスコミの寵児
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 05:06 UTC 版)
フリー編集者でフリーライターの関口甫の長男として生まれる。父の甫は『週刊プレイボーイ』創刊から3年間、同誌の専属ライターを務めていた他、『13時ショー』の構成をしていた。 1973年12月3日、妹たちと共に自宅付近から南の空にUFOを目撃し、それ以来スプーンを曲げられるようになった、という。同月上旬のNTV『まんがジョッキー』にて、ユリ・ゲラーの影響を受けたロンドンの9歳の少女によるスプーン曲げを見たことから自らもスプーン曲げに挑み、同月20日頃には、自分で曲げたスプーンを初めて父のもとに持参している。 NETテレビ(現・テレビ朝日)に父の友人の備前島ディレクターがいたため、1974年1月8日、『13時ショー』に出演が決まり、同月21日放映の『13時ショー』で3本のスプーンを曲げてみせた(ただし放映中に曲げたのは1本のみ)。同日、放映終了後に記者会見をおこない、関口の「超能力」がマスコミに知れ渡った。1月26日から2月2日までに『少年キング』『週刊ポスト』『別冊漫画タイムス』『週刊女性』『週刊少年サンデー』の取材を受ける。 2月15日には、世界初の「スプーンを投げ、床に落ちる前に念力で曲げる」能力を示したという。2月25日には『23時ショー』『11PM』に出演。『11PM』では来日中のユリ・ゲラーと共演したが、このときゲラーは関口の能力に嫉妬し、関口によるスプーン曲げの成功場面を放映させないよう圧力をかけた、という。 3月6日には『アフタヌーンショー』に出演。同日、針金を空中に投げて念を送り、一瞬にして飛行機や星の形に曲げる「空中針金細工」に成功したという。3月7日には『週刊TVガイド』で前田武彦に取材される。3月10日、『週刊プレイボーイ』で水木しげるや横尾忠則たちを前にスプーン曲げをおこなう。3月14日には『週刊読売』で遠藤周作と対談。3月17日には『週刊プレイボーイ』で小松左京を前にスプーン曲げをおこなう。3月18日、ダイヤモンドホテルで青島幸男や中山千夏、古今亭志ん馬、八代英太を前にスプーン曲げをおこなう。3月19日と20日には4月4日放映の『木曜スペシャル』の録画をおこない、20分間に25本を曲げたという。3月21日、師と仰ぐ中岡俊哉の日本超能力研究会で柴田錬三郎と会う。柴田は「淳くんの精神統一と気合いに、宮本武蔵と眠狂四郎を見た」と言い、関口の曲げたスプーンを持ち帰って幸運のお守りにした、という。 4月1日、柴田錬三郎の肝煎りで、今東光、吉行淳之介、梶山季之、黒岩重吾、藤本義一といった作家20余名を前にスプーン曲げをおこなう。 その他、4月4日の『はーい!アグネス』や4月21日の『紅白歌のベストテン』、さらに『仮面ライダーX』にも出演。マスコミの寵児となった。当時は過密スケジュールで1日5時間程度しか眠れない状態が続いたという。
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