マクダイアミッド&ヒーガーとの共同研究とは? わかりやすく解説

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マクダイアミッド&ヒーガーとの共同研究

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 03:10 UTC 版)

白川英樹」の記事における「マクダイアミッド&ヒーガーとの共同研究」の解説

1975年アラン・マクダイアミッド資源研を訪れた際、SXNX の金色結晶持参していたことから、白川合成していた銀色ポリアセチレン薄膜との相関性感じた山本明夫紹介受けた。マカダイアミッドはこの薄膜に非常に興味示しその場共同研究提案してきたという。 1976年ペンシルベニア大学のマカダイアミッドの研究室博士研究員となり、同年9月レイバー・デー明けから当地での研究始めたポリアセチレン電気伝導性高めるためにハロゲンへのドープを行うことにした。同年11月23日に,測定用の端子付けたポリアセチレンをアルゴンガスを満たした三角フラスコ内に入れハロゲン一種である臭素注射器滴下したところ、わずか1滴で4-5試料電気抵抗が下がり、最終的に電気抵抗は1,000分の1まで減少してマカダイアミッドやヒーガーも交えて大騒ぎとなった数日間追試により、金属-絶縁体転移起きるこの現象再現性確認され、さらに二重結合付加反応起こさないヨウ素の方がさらに効果的であることが分かった。 この発見に関する第一報を『Chemical Communications』に出し、さらに化学系のマカダイアミッドが『Journal of the American Chemical Society』、物理系のヒーガーが『Physical Review Letters』にそれぞれ論文投稿することを協議により決めた。しかしChemical Communications以外の投稿査読段階現象自体疑問持たれ、すぐには受諾されなかったという。 このため1977年6月ニューヨークで開催される低次元物質合成物性に関する国際学会において、デモンストレーション実験を行うことをマカダイアミッドが提案した日本学会はやらないうな子供じみた取り組みだと感じられ、また実験面でもテフロン製のストップコックから空気漏れてハロゲン拡散阻害してドープ進みにくくなるという懸念もあって、白川当初これに反対した。結局蒸気圧高めるために臭化ヨウ素のようなハロゲン間化合物用い、さらにドーパント容器温めるために湯を準備するなどの対策行って公開実験行いポリアセチレン電気抵抗低下した際に豆電球点灯させることに成功した聴衆化学者らに大きな驚き与えたという。 ヒーガーの論文同年10月Physical Review Letters、マカダイアミッドの論文1978年2月Journal of American Chemical Societyそれぞれ掲載されている。

※この「マクダイアミッド&ヒーガーとの共同研究」の解説は、「白川英樹」の解説の一部です。
「マクダイアミッド&ヒーガーとの共同研究」を含む「白川英樹」の記事については、「白川英樹」の概要を参照ください。

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