ポーレチケとは? わかりやすく解説

ポルカ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 17:31 UTC 版)

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ストリート・ミュージシャンのポルカ演奏(プラハ)

ポルカ英語チェコ語など polka)は、1830年頃おこったチェコの民俗舞曲である。速い2拍子リズムに特徴がある。チェコのほか、タトラ山脈近辺のスロヴァキアポーランドなどの山岳地帯にも広がりをみせている[いつ?][どこ?]

概要

ポルカは、1830年にボヘミアのエルベタイニッツ (Elbeteinitz) あるいはティーネツ (Týnec nad Labem) で、地元のアンナ・スレザク (Anna Slezak) が始めたとされる。

速いテンポ、弾んだステップ、短短長(♪♪♩)のリズムが特徴。19世紀前半にワルツマズルカと並んで舞踏会で重要な役割を果たすようになった[1]

クラシック作品としては、シュトラウス一家カール・ミヒャエル・ツィーラーヨーゼフ・ヘルメスベルガー親子、フィリップ・ファールバッハ親子、ベドルジハ・スメタナアントニン・ドヴォルザークズデニェク・フィビフピョートル・チャイコフスキーらの作品がある。

スメタナは自作にボヘミアのさまざまな民族舞曲を取り入れたが、とくに好んだのがハプスブルク家の圧制に対する抵抗を象徴するポルカで、多数の作品を書いている[2]

一方当時ボヘミアを支配していたオーストリア帝国の首都ウィーンでもポルカは流行し、ヨハン・シュトラウス2世は160曲以上のポルカを書いた。『トリッチ・トラッチ・ポルカ』、『ピツィカート・ポルカ』(ヨーゼフとの合作)などは有名。当時のポルカはワルツと同様に2人がペアになって踊るものだったが、抱き合って旋回するワルツがしばしば非難されたのに対し、素朴で明るく健全なポルカは19世紀のヨーロッパで広く受け入れられた[3]

1950年代後半には、ドイツウィル・グラーエらの演奏により、「ビア樽ポルカ」(Beer Barrel Polka)や「リヒテンシュタインポルカ」 (Liechtensteiner Polka) などがヒットパレードとして世界的な流行となり、南ドイツや世界各地で行われるビール祭りオクトーバーフェスト」にも好んで演奏されている。

ポーランドでは、2拍子のポルカのほか、「トラムブランカ (tramblanka) 」、「ポルカ・トラムブランカ (polka tramblanka) 」、「トラムポルカ (trampolka) 」という、3拍子のポルカもある。これはポーランドの3拍子の伝統舞曲にポルカのアレンジを加えたものである。フランスやドイツでは「ポルカ・マズルカ (polka mazurka) 」と呼ばれ、ヨーゼフ・シュトラウスヨハン・シュトラウス2世らが作曲している。

スロベニアではスラフコ・アヴセニク (Slavko Avsenik) などが確立したスロヴェンスカ・ポルカ(スロヴェニアン・フォーク)が人気を博している。スロベニア国内でもポップス化したほか、アルプスを越えたオーストリアドイツでのアヴセニクの活動により、これらの国のフォルクスムジークにも大きな影響を与え、バンドサウンドと融合させたアルペンロックというジャンルが誕生した。

ポーレチケ

ポーランド語では名詞に指小辞を付けて「小さい」「少し」といったニュアンスを出す表現がよく用いられ、「ポルカ (polka) 」に対しても「ポレチュカ (poleczka) 」という指小形がある。逐語訳は「ポルカちゃん」。「ポレチュカを踊りましょう」は、「ちょっとしたポルカを踊りましょう」の意味で、現代日本語[いつ?]意訳は「さあ、ポルカ踊りましょう」。

この名詞「poleczka」の格変化形の1つである対格の「ポレチュケン (poleczkę) 」が、日本では「ポーレチケ」という読み方で知られ、ポーランドの作曲家タデウシュ・スィギェティンスキ (Tadeusz Sygietyński) 編曲のポーランド民謡「ポルカ・トランブランカ」 (Polka Tramblanka) の日本語訳「踊ろう楽しいポーレチケ」(小林幹治の訳詞により、1962年NHKの『みんなのうた』で紹介された[4])に使われている。

日本語歌詞「ポーレチケのリズムに…」にあたる部分のポーランド語原文は「zagrajcie nam poleczkę(私たちのためにポレチュカを演奏してください)」であり、名詞「poleczka」が動詞「zagrać」(zagrajcieは第二人称複数に対する命令形)の目的語となり対格形をとっている。日本ではこの「poleczkę」の部分がそのまま抜き出され、「ポーレチケ」という形で定着したものと思われる。

「踊ろう楽しいポーレチケ」は3拍子で、厳密に分類した場合はトラムブランカにあたる。上述のように作曲者も「ポルカ・トランブランカ」と題しているが、歌詞の中ではこれを「ポレチュカ」と呼んでいる。

脚注

  1. ^ パオラッチ(2017) pp.124-126
  2. ^ パオラッチ(2017) p.170
  3. ^ パオラッチ(2017) p.126
  4. ^ 踊ろう楽しいポーレチケ|NHK みんなのうた - 2020年3月2日閲覧。

参考文献

クレール・パオラッチ『ダンスと音楽』西久美子訳、アルテスパブリッシング、2017年。ISBN 9784865591613

関連項目


ポーレチケ

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ポルカ」の記事における「ポーレチケ」の解説

ポーランド語では名詞指小辞付けて小さい」「少し」といったニュアンスを出す表現がよく用いられ、「ポルカ (polka) 」に対しても「ポレチュカ (poleczka) 」という指小形がある。逐語訳は「ポルカちゃん」。「ポレチュカを踊りましょう」は、「ちょっとしたポルカ踊りましょうの意味で、現代日本語[いつ?]意訳は「さあ、ポルカ踊りましょう」。 この名詞「poleczka」の格変化形の1つである対格の「ポレチュケン (poleczkę) 」が、日本では「ポーレチケ」という読み方知られポーランド作曲家タデウシュ・スィギェティンスキ (Tadeusz Sygietyński) 編曲ポーランド民謡「ポルカ・トランブランカ」 (Polka Tramblanka) の日本語訳踊ろう楽しいポーレチケ」(小林幹治の訳詞により、1962年NHK『みんなのうた』紹介された)に使われている。 日本語歌詞「ポーレチケのリズムに…」にあたる部分ポーランド語原文は「zagrajcie nam poleczkę(私たちのためにポレチュカを演奏してください)」であり、名詞「poleczka」が動詞「zagrać」(zagrajcieは第二人称複数対す命令形)の目的語となり対格形をとっている。日本ではこの「poleczkę」の部分そのまま抜き出され、「ポーレチケ」という形で定着したものと思われる。 「踊ろう楽しいポーレチケ」は3拍子で、厳密に分類した場合はトラムブランカにあたる。上述のように作曲者も「ポルカ・トランブランカ」と題しているが、歌詞の中ではこれを「ポレチュカ」と呼んでいる。

※この「ポーレチケ」の解説は、「ポルカ」の解説の一部です。
「ポーレチケ」を含む「ポルカ」の記事については、「ポルカ」の概要を参照ください。

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