ホーンパイプとは? わかりやすく解説

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ホーンパイプ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/23 15:16 UTC 版)

英国海軍士官候補生のホーンパイプ(1928年)

ホーンパイプhornpipe)とは、

  • 17世紀後半に生まれたイギリス式フォークダンス、およびそのための舞曲。いくつかの種類があり、クラシック音楽にも取り入れられている。
  • 動物の角を組み込んだ木管楽器。

を指す名称として一般的に用いられる。

フォークダンスのホーンパイプ

フォークダンスのホーンパイプにはいくつかの種類がある。

4/4拍子

今日、一般的に「ホーンパイプ」と言われているもので、ハード・シューズを履いて踊られることが多い。

4/4拍子のホーンパイプには2つのタイプがある。1つは『水夫のホーンパイプ』のような、均等な音符(イーブン)で、時々2/2拍子になり、スコットランドのダンスのリールと較べるとわずかに遅いもの。もう1つは『The Harvest Home』のような、付点音符ではねる感じ(バウンス)のもの。19世紀のホーンパイプの中には、この2つが混ざったものもある。

4/4拍子のホーンパイプは18世紀かそれ以前に生まれたが、ポピュラーになったのは19世紀初期のことで、その時代に多くの曲が作られた。アイルランドでは『The Groves Hornpipe』、『The Boys of Bluehill』という曲が、イングランドでは、タインサイド(Tyneside)のフィドル奏者兼パブ経営者のジェームズ・ヒル(James Hill, 1811年頃 - 1853年)が『The High Level Bridge』、『The Beeswing』、『The Hawk』、『The Omnibus』といった曲を作った。4/4拍子のホーンパイプはアメリカ合衆国でも人気があり、『ガーフィールドのホーンパイプ(President Garfield's Hornpipe)』という曲が作られた。

しかし、もっとも知られている曲は『水夫のホーンパイプ(The Sailor's Hornpipe、またはカレッジ・ホーンパイプ College Hornpipe、ジャックス・ザ・ラッド Jack's the Lad[1])』で、その旋律は、ヘンリー・ウッドの『イギリスの海の歌によるファンタジア』、ジョン・フィリップ・スーザの『ジャック・ター』、チャールズ・アイヴズの『ニューイングランドの祝祭日』第1曲「ワシントン誕生日」、マイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』第2部の最後、キース・エマーソンのアルバム『Honky』、さらにはマルクス兄弟の映画『我輩はカモである』、『ポパイ』などに使われている。

3/2拍子

19世紀まで、北イングランドと低地スコットランドの器楽曲の中に、陽気な3/2拍子のホーンパイプがあった。ノーサンバーランドでは今でも『Dance ti thy Daddy』や『Lads of Alnwick』といった曲が知られていて、広く演奏されている。その多くはオフ・ビート(2・3拍めにアクセント)で、普通、偶数小節で(取り損なった)ダンス・ステップの帳尻を合わせる。曲が短く、最後のところに見てわかる符号がついているものはバリエーションをつけて演奏するのに非常に適していて、それでノーサンブリアン・スモールパイプ(Northumbrian smallpipes)演奏家の中で生き残ったのであろう。とくに『Lads of Alnwick』は、わかっている限り、1730年代にウィリアム・ディクソンの写本に現れてから、大きな変化もなく、口承であるいは写本で、現在まで生き残っている。

9/4拍子または9/8拍子

以前は3/2拍子のホーンパイプと区別する必要はないと考えられていたが、9/4拍子または9/8拍子のホーンパイプもある。ノーサンバーランドとアイルランドに残っている。初期のものはシンコペーションしている。『Mad Moll』、『The Peacock Follows the Hen』といった曲はジョン・プレイフォード出版の『ダンシング・マスター』(遅くとも1698年の出版)に載っている。現在では普通、アイルランドの名前「スリップ・ジグ」と呼ばれている。

クラシック音楽のホーンパイプ

バロック期のイングランドの作曲家たちは、3/2拍子のホーンパイプをしばしば使った。その中でもとくに有名なものが、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル水上の音楽』の「アラ・ホーンパイプ」と、ヘンリー・パーセルの劇付随音楽『アブデラザール』および『妖精の女王』の「ホーンパイプ」である。

楽器のホーンパイプ

楽器のホーンパイプはリードの回り、音の出る先端、またはその両方に動物の角を組み込んだ木管楽器のこと。シングルリード楽器で、口で吹く場合と、袋を使う場合がある。「pibcorn」、「pibgorn」、「piccorn」とも呼ばれる。

脚注

参考文献

楽器のホーンパイプ

  • Baines, Anthony C.. "Hornpipe (i)", Grove Music Online, ed. L. Macy (accessed 31 January 2007), grovemusic.com (subscription access).
  • Baines, Anthony C. 1995 Bagpipes, 3rd ed. Occasional Papers on Technology. Oxford: Pitt Rivers Museum.

外部リンク

ダンスのホーンパイプ

  • Hornpipe at Sonny Watson's StreetSwing.com

楽器のホーンパイプ


ホーン・パイプ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/09 09:32 UTC 版)

ハーメルンのバイオリン弾き〜シェルクンチク〜」の記事における「ホーン・パイプ」の解説

シェル達のクラス担任第一次スフォルツェンド大戦幻竜王に説教したこともある、伝説的なスフォルツェンド魔法兵団長。ホルンリュート、クラーリィ等の後世名を残す魔法使い育て上げたベテラン教師で、教育方針実力主義弱肉強食弱者にとても厳しい鬼教師実力人格両面共に信頼厚く、クラーリィが直々に問題児だらけのグレートシェル達のクラス担任任せられる程。かつて北の都決戦従軍したことがあり、大魔王ケストラー真の力の恐ろしさ良く理解している。その為ケストラー対抗する魔法編み出したというが、出す機会逃している。今作から登場したのではなく前作でも登場していた。

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