プロピオニルCoA
分子式: | C24H40N7O17P3S |
慣用名: | S-Propionylcoenzyme A、プロピオニル-CoA、Propionyl-CoA、プロピオニル補酵素A、Propionyl-coenzyme A、プロピオニルCoA、Propionyl CoA、Adenosine 3'-phosphoric acid 5'-[diphosphoric acid P2-[(R)-2,2-dimethyl-3-hydroxy-3-[[2-[[2-(propionylthio)ethyl]aminocarbonyl]ethyl]aminocarbonyl]propyl]] ester |
体系名: | S-プロピオニル補酵素A、アデノシン3'-りん酸5'-[二りん酸P2-[(R)-2,2-ジメチル-3-ヒドロキシ-3-[[2-[[2-(プロピオニルチオ)エチル]アミノカルボニル]エチル]アミノカルボニル]プロピル]] |
プロピオニルCoA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/23 08:31 UTC 版)
プロピオニルCoA | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 317-66-8 |
PubChem | 1033 |
KEGG | C00100 |
MeSH | propionyl-coenzyme+A |
特性 | |
化学式 | C24H40N7O17P3S |
モル質量 | 823.599 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
プロピオニルCoA(Propionyl-CoA)は、化学式がC24H40N7O17P3Sで表される分子量が823.599 g/molの有機化合物である。
代謝
生合成
プロピオニルCoAはいくつかの経路で生成する。
代謝的運命
哺乳動物では、プロピオニルCoAはビオチン依存性酵素であるプロピオニルCoAカルボキシラーゼによって(S)-メチルマロニルCoAに変換される。この酵素反応では炭酸水素イオンとATPを要する。この生成物はさらにメチルマロニルCoAエピメラーゼによって(R)-メチルマロニルCoAに変換される。(R)-メチルマロニルCoAは、メチルマロニルCoAムターゼによってスクシニルCoAに変換されるが、この酵素は炭素-炭素結合の移動を触媒するためのコバラミン(ビタミンB12)を要する。メチルマロニルCoAムターゼの欠如は、血液のpHが低下するメチルマロン酸血症(Methylmalonic acidemia)を引き起こす[1]。 生成したスクシニルCoAは、クエン酸回路の中間体として代謝される。
植物と昆虫での代謝
植物と昆虫ではプロピオニルCoAは異なる経路で酢酸に代謝されるが、これはβ酸化に類似している。この経路の細部すべてが解明されたわけではないが、アクリリルCoAと3-ヒドロキシプロピオニルCoAが生成することが分かっている。この代謝により3-ヒドロキシプロピオニルCoAの1-炭素が二酸化炭素となり、3-炭素は酢酸の1-炭素となる。
脚注
参考文献
- Halarnkar P, Blomquist G (1989). “Comparative aspects of propionate metabolism”. Comp. Biochem. Physiol., B 92 (2): 227-31. doi:10.1016/0305-0491(89)90270-8. PMID 2647392.
関連項目
- アセチルCoAアセチルトランスフェラーゼ
- メチルマロン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ
- 2-オキソ酪酸シンターゼ
- プロピオニルCoAカルボキシラーゼ
プロピオニルCoA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 13:53 UTC 版)
プロピオン酸と補酵素Aのチオエステル化合物。奇数炭素鎖脂肪酸やバリン、ロイシン、イソロイシン及びβ-アラニンの分解によって生成する、中間体。直接にはアクリロイルCoAがアシルCoAデヒドロゲナーゼによって生成する。プロピオニルCoAカルボキシラーゼによりカルボキシル化され、メチルマロニルCoAとなった後、いくつかの反応を受けてスクシニルCoAとなり、クエン酸回路に組み込まれる。
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