プロトタイプザク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:09 UTC 版)
ムック『ガンダムセンチュリー』の文字設定が初出で、メカニックデザイン企画『M-MSV』でデザインと追加設定がなされた。 ザクIのベースとなった機体。MS-03試作3号機の改良型で、小型熱核反応炉ZAS-X7が搭載され、MS-03の2倍以上の機動力をもつ。装甲も強化され、ようやく実戦に耐えうるMSとなる。 武装はジオニック社が既存の100ミリ速射砲を改造した試製マシンガン(型式番号:ZXM-1)で、「ザク・マシンガン」とも呼ばれる。しかし、操作性や信頼性などすべての点において関係者を満足させることができず、またシミュレーションの結果、対艦戦闘における効果が低いことが指摘され、バズーカ砲の開発が進められる。しかし実用化はのちのザクI用からである。 ザクに繋がる「人型」としてのスタイルは本機でほぼ完全となり、マニピュレーターも人間と同様の5本指のものが採用されるが、装甲によりマニピュレーターの作業半径が小さくなっていることが指摘される。当時の軍部では本機を実戦型MSとして採用するか否かで真っ二つに割れるが、コストが非常に高いこともあり、いくつかの装備を簡略化し、「無駄の排除」をおこなったザクIへ開発順位を進めることで落ち着いている。 漫画『Developers 機動戦士ガンダム Before One Year War』では、宇宙世紀0073年12月に試作機4機による社内コンペティション(ジオン公国軍関係者らも出席)が開催されるが、うち2号機は試作型MS-04を建造したホシオカ社が秘密裏に造り上げたものである。最終選考は2号機と、エリオット・レムが搭乗する1号機との宇宙での競争となり、ミノフスキー粒子の障害をも超えて2号機が勝利する。 雑誌『G20 volume.2』には、「アーリー・ザク」の名称で上記と異なるMS-04の型式番号をもつ機体が掲載された。腕部はプロトタイプザクを基本としているが、そのほかの外観は異なる。ZAS-X7を動力源とする点は同一。全高および頭頂高14.0メートル、ジェネレーター出力962キロワットとされる。また、雑誌『週刊ガンダム・ファクトファイル』ではこれとは別に、『G20』版MS-01とザクIの中間的なデザインの、MS-04の型式番号をもつ機体のイラストが掲載された(イラスト:木下ともたけ)。また、同書の解説ではMS-04の型式番号をもつとされる機体は「アーリー・ザク」と「プロトタイプザク」の2種類が知られているが、どちらが本当のMS-04なのか、あるいは両機にMS-04の型式番号が与えられたのかははっきりしないとしている。
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