ブンシュクとは? わかりやすく解説

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文俶Wen Chu

ブンシュク

238291
東夷校尉・仮節・関内侯

譙国譙県の人。文欽次子小名」《毌丘倹伝》。「文淑」とも書く《晋書武帝紀・同恵帝紀》。

正元二年(二五五)正月乙丑、父の揚州刺史文欽鎮東将軍毌丘倹に従って反乱を起こすと、大将軍司馬師追討軍を起こした高貴郷公紀》。このとき文俶はまだ十八歳、その武勇全軍筆頭であった晋書景帝紀》。翌閏月、文俶が「彼らがまだ準備せぬうちに攻撃すれば打ち破れましょう」と告げたので、軍勢二手分けて夜中挟撃することになった。まず文俶が勇者率いて進発し、司馬師陣営大声浴びせかけると、敵兵たちは震えおののいた毌丘倹伝》。

文俶は敵城に登って三度も鼓を打ったが、文欽刻限遅れたため連繋することができず、そのまま夜が明けてしまったので文俶は撤退し文欽引き返した毌丘倹伝・晋書景帝紀》。司馬師は「文欽逃げるぞ。最初の鼓には気迫があり、二度目衰え三度目尽き果てた文鴦三度の鼓を打ったが、文欽連繋しなかったため、その気勢はすでに失われている」と言い追撃命じた晋書景帝紀》。

文俶は「まず敵の勢いを削がねば撤退することはできませぬ」と言い騎兵十騎余り連れて敵陣突入し行く先々蹴散らし、そのおかげで退却することができた。司馬師司馬璉・楽綝命じて追撃させると、文欽大敗して文俶とともに呉に逃走した晋書景帝紀》。毌丘倹軍兵見捨てられ殺された《毌丘倹伝》。

もともと司馬師は目の近くに瘤を患っていたが、文俶が攻め寄せたとき、驚きのあまり目玉落とし同月辛亥、それが原因死んだ晋書景帝紀》。

甘露二年(二五七五月乙亥征東大将軍諸葛誕揚州刺史楽綝殺して反乱を起こすと、文欽唐咨とともに寿春入城した。しかし翌三年文欽諸葛誕仲違いして殺されてしまう。文俶は文虎とともに軍勢率いて城内にあり、父が殺されたと聞いて駆け付けようとしたが、兵士どもが言うことを聞かなかったので身一つ城壁越え大将軍司馬昭身を寄せた諸葛誕伝》。

軍吏が処刑申し出たが、司馬昭は「文欽の罪は処刑免れるものではないし、その息子極刑相当する。しかし文鴦文虎追い詰められ帰参したのだぞ。それに城が陥落せぬうちに彼らを殺しては、敵軍の心を固めてしまうからのう」と言い、文俶・文虎赦免した諸葛誕伝》。

文俶は司馬昭命令受けて数百騎を率い寿春城外巡りながら「文欽息子でさえ殺されなかったのだぞ。それ以外の者に何の心配があろう?」と呼びかけた。司馬昭の上表によって文俶・文虎将軍取り立てられそれぞれ関内侯爵位賜ったので、城内の者は喜び、また騒然とした諸葛誕伝》。司馬昭四方から一斉に城壁を登らせると、城兵身動きせず、諸葛誕斬首され、唐咨投降した諸葛誕伝》。文俶・文虎文欽亡骸収容許され車牛支給され故郷墓地埋葬した諸葛誕伝》。

晋の咸寧三年二七七)三月晋書武帝紀》、羌族樹機能らが叛逆して屯田兵誘拐しようとしたので、征西大将軍司馬駿は平護軍文俶に涼・秦・雍州諸軍監督させ、一斉に進駐させて威圧をかけると、機能配下二十部隊連れて軍門に降った晋書宣五王伝》。この戦いで涼州異民族撃破し、文俶は天下名声馳せた諸葛誕伝》。

太康年間二八〇~二九〇)に東夷校尉・仮節となり、赴任に際して武帝拝謁したが、武帝は彼を憎らしく思い他事かこつけて免官した《諸葛誕伝》。

文俶は殺されたとき東夷校尉だったとあり、ここで免官されたとあるのは辻褄合わない

永平元年二九一)三月辛卯太傅楊駿らが誅殺されたとき、その日賞罰はすべて東安公司馬繇の胸次第であった司馬繇文欽殺した諸葛誕外孫だったので、文俶に敵討ちをされてはかなわぬから、この機会に文俶を殺してしまおう考え、文俶は叛逆企てておりました誣告した。そのため文俶は三族皆殺しにされた《晋書宣五王伝》。

参照楽綝 / 毌丘倹 / 司馬炎武帝) / 司馬師 / 司馬駿 / 司馬昭 / 司馬繇 / 司馬璉 / 樹機能 / 諸葛誕 / 唐咨 / 文欽 / 文虎 / 楊駿 / 呉 / 寿春県 / 譙県 / 譙国 / 晋 / 秦州 / 東安郡 / 揚州 / 雍州 / 涼州 / 関内侯 / 公 / 刺史 / 征西大将軍 / 征東大将軍 / 大将軍 / 太傅 / 鎮東将軍 / 東夷校尉 / 督州軍事 / 平護軍 / 夷三族三族皆殺し) / 仮節 / 羌族 / 小名


文淑Wen Shu

ブンシュク

文俶



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