ピアスについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/01 22:27 UTC 版)
日本と海外のピアスホール事情 日本において、ピアスを通す穴(ピアスホール)を身体に開けるのは医療行為と見なされる為に、医師による施術を頼る人が殆どである。ただしこれは耳のみにピアスホールをあける人に限る。後述の医師法違反で逮捕されたピアススタジオの客のように、舌などの耳以外の場所にピアスホールをあける場合は、それを行っている医療機関が少ないため、ピアススタジオなど医療機関以外の場所を選ぶ場合も少なくない。 海外では、ピアスの専門知識を習得し、国によっては政府公認の協会からプロフェッショナルとして認定されたピアッサー(ピアスを開けることを職業としている人)に施術を依頼する場合が多い。彼らはピアシングスタジオと呼ばれる場所で活動し、技術、衛生面とも最新の方法で安全にピアスホールを開けている。アメリカでは、ウォルマートなどのスーパーマーケットで開けてもらう人も多い[要出典]。 アクセサリーショップやネイルサロン、美容室、タトゥーショップなどの片隅などで、ただの穴開けのみを請け負う、悪質なピアシングスタジオもあるため、見極めには十分に注意しなければならない。なおタトゥー・刺青とピアシング技術はまったくの別物であり、片方の技術を身につけたものがもう一方を行う能力を持っているわけではない。しかしながら、海外においては、Tattoo & Piercingなどと称して、タトゥーの施術とピアスとしての人体の穴あけを両方実施しているお店も少なくはない。 ピアスと医療行為 日本の法規においては、ピアススタジオはたとえどんなに良質な施術であっても不当医療行為であり、医師法に抵触する。2006年(平成18年)10月には耳や舌など5か所に穴をあけ、施術後に耳からの出血が止まらなくなった顧客の訴えにより、渋谷区のピアススタジオ経営者が医師法違反などの疑いで逮捕されている。 医療施設でのピアシングに健康保険は適用されず、個人の自費診療として行われる。 子供とピアス 18歳未満の子供がピアスを着ける事は法律上禁止されてはいない。しかし校則で禁止としている学校は多く、頭髪・服装検査の一環としてピアスホールをチェックする学校もある。近年の日本においては自分の子供(幼児)に本人の意思とは無関係にピアスを身に付けさせる保護者が存在し、児童虐待ではないかと問題視されている[要出典]。しかし、海外においては、乳幼児のうちに自分の女性の子どもに左右のイヤーローブに1つずつピアスの穴あけを行うことが多く、乳幼児用の小さな耳たぶのサイズに適合している小型のピアッサーも製造され販売されている。一方で、海外ではボディ・ピアスについては、18歳未満などの年齢制限を設けて保護者の承諾なしに穴を開けることを法律によって規制しているところもある。耳のピアスにも保護者の承諾が必要だと考える人も相当数いる。 使用中の注意点 客に提供する飲食物への異物混入を避けるため、飲食店などでは従業員に勤務中のピアスの着用を禁止しているところも多い。 乳幼児の誤飲事故の例の一つにピアスが挙げられることも多いので、子育て中の人は注意が必要である。 ピアスには金属が使用されることが多く、金属は熱伝導度が高いため、サウナや長時間の日光浴では火傷、スキーなど低気温下での長時間の滞在では耳などのピアスの周囲が凍傷になる恐れがある。ピアスを外す、またはスキーなどの場合は帽子や耳当てなどの衣類で覆うことでこれらを防ぐことができる。
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