バクーニンの分立主義とユダヤ陰謀論との闘争とは? わかりやすく解説

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バクーニンの分立主義とユダヤ陰謀論との闘争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 19:33 UTC 版)

カール・マルクス」の記事における「バクーニンの分立主義とユダヤ陰謀論との闘争」の解説

ミハイル・バクーニンロシア貴族の家に生まれがら共産主義的無政府主義革命家となった異色人物だった。1844年マルクス初め知り合い1848年革命逮捕されシベリア流刑となるも脱走して、1864年亡命先ロンドンマルクス再会しインターナショナル協力することを約束した。そして1867年以来スイス・ジュネーブでインターナショナル連携しながら労働運動行っていたが、1869年夏にはインターナショナル内部指導的地位に就くことを望んでインターナショナル参加した人物だった。 バクーニンは、これまでマルクス称賛してきたものの、マルクス権威主義的組織運営対す反感隠そうとはしなかった。彼はマルクス中央権力抑え込むべく、インターナショナル中央集権組織ではなく半独立的な地方団体集合体にすべきと主張するようになった。この主張は、スイスイタリアスペイン支部中心にマルクス独裁的な組織運営反発するメンバーの間で着実に支持広げていった。しかしマルクス考えるところではインターナショナル単なる急進派連絡であってはならず各地本部持ち統一され目的行動する組織あるべきだった。だからバクーニン動き看過できないのだった。 しかもバクーニン強烈な反ユダヤ主義者であり、インターナショナル加盟後も「ユダヤ人あらゆる国で嫌悪されている。だからどの国の民衆革命でもユダヤ人大量虐殺を伴うのであり、これは歴史的必然だ」などと述べてユダヤ人虐殺公然と容認推奨していた。だからマルクスとの対立が深まるにつれてバクーニンマルクス批判調子もだんだん反ユダヤ主義ユダヤ陰謀論色彩帯びていった。たとえば「マルクス共産主義中央集権的権力欲する国家中央集権には中央銀行欠かせないこのような銀行存在するところに人民労働の上相場張っている寄生虫民族ユダヤ人は、その存在手段見出すのである」「この世界大部分は、片やマルクス片やロスチャイルド家意のままになっている。私は知っている反動主義者であるロスチャイルド共産主義者であるマルクス恩恵大い浴していることを。」「ユダヤ結束歴史を通じて維持されてきたその強固な結束が、彼らを一つにしているのだ」「独裁者にしてメシアであるマルクス献身的なロシアドイツユダヤ人たちが私に卑劣な陰謀仕掛けてきている。私はその犠牲となるだろう。ラテン系の人たちだけがユダヤ世界制覇陰謀叩き潰すことができる」といった具合である。 ヨーロッパ中でインターナショナル批判高まっている時であったからバクーニンこうした粗暴な反ユダヤ主義インターナショナル総評議会にとっても看過するわけにはいかないのだった総評議会1872年6月マルクス書いたインターナショナルにおける偽装分裂』を採択しその中でバクーニンについて人種戦争示唆し労働運動挫折させる無政府主義者頭目であり、インターナショナル内部秘密組織作ったとして批判した。同じころ、バクーニン友人セルゲイ・ネチャーエフバクーニンのために送った強請の手紙を入手したマルクスは、1872年9月にオランダ・ハーグで開催され大会においてこれを暴露した劇的なタイミングでの提出だったのでプルードン派バクーニン追放回り大会僅差ながらバクーニンインターナショナルから追放する決議案可決させた。

※この「バクーニンの分立主義とユダヤ陰謀論との闘争」の解説は、「カール・マルクス」の解説の一部です。
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