チャレンジャー1からの改善点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 09:09 UTC 版)
「チャレンジャー2」の記事における「チャレンジャー1からの改善点」の解説
チャレンジャー2のプラットホームは、チャレンジャー1から大幅な変更はされていないため、外見はさほど変わらない。しかし、砲塔は再設計されており、問題の有った暗視装置の位置を砲塔の右から砲塔前部中央上面(主砲基部上に同軸配置)に移動し、前・側面装甲の改善を実施している。また、ステルス性の付与という情報もある。 主砲をL11A5から新型のL30A1 55口径120mm(4.724インチ)ライフル砲に換装している。これは、エレクトロスラグ再溶解鋼によって製造されているため主砲自体がかなりの強度をもっており、砲身内はクロミウム合金によって裏打ちされている。砲身の先端には砲口照合装置(マズル・レファレンス・システム)の反射鏡が、また、中間には排煙器が取り付けられている。砲身の指向は電動式で、ジャイロによって安定が保たれている。 ライフル砲が採用されたのは、イギリス陸軍で粘着榴弾(HESH)の装備が続いていることに起因しているが、APFSDSなどの装弾筒付弾薬と比べて射距離が長いこと、建物や装甲の薄い目標に対して効果があること、劣化ウラン弾およびタングステン弾よりも安価であること、ライフル砲は一般的に滑腔砲より命中精度が高いことなどがあげられる。搭載弾薬は劣化ウランAPFSDS・タングステン合金APFSDS・HESH・煙幕弾のいずれかを選択できる。間もなく劣化ウランAPFSDSのCHARM 1は改良されたCHARM 3で代替され、タングステン合金APFSDSもCHARM 2が導入される。イギリスでは慣例となっている弾薬分離式であるが、射撃速度の低下には至っていない。また、装薬が装甲化された保管庫に入れられているため、生存性の向上に繋がっている。 主砲左に同軸でL94A1 EX-34 7.62mm チェーンガンが装備されている。対空用にもL37A2 7.62mm機関銃が装填手ハッチ前部に装備されており、7.62mm弾薬は4,200発が搭載されている。 歴代主力戦車の比較表チャレンジャー2チャレンジャー1チーフテンコンカラーセンチュリオンMk.3-13画像 世代第3.5世代 第3世代 第2世代 第1世代 全長11.55 m 11.5 m 10.8 m 11.582 m 9.83 m 全幅3.52 m 3.51 m 3.50 m 3.987 m 3.39 m 全高3.04 m 2.95 m 2.89 m 3.353 m 3.01 m 重量68.9 t 62 t 55 t 66.044 t 52 t 主砲55口径120mmライフル砲 55口径120mmライフル砲 55口径120mmライフル砲 66.7口径20ポンド(84mm)砲51口径105mmライフル砲 副武装7.62mm機銃×17.62mm機関銃×1 7.62mm機銃×2 7.62mm機関銃×2 7.62mm重機関銃×2 Mk.3-4:7.92mm機関銃×2Mk.5-13:7.62mm重機関銃×2 装甲チョバム+ERA+スラット チョバム+ERA 通常 エンジン液冷4ストロークV型12気筒ディーゼル 液冷2ストローク水平対向6気筒ディーゼル 液冷4ストロークV型12気筒ガソリン 最大出力1,200 hp(895 kw) 750 hp 810 hp/2,800 rpm 650 hp/2,550 rpm 最高速度59 km/h 56 km/h 48 km/h 34.28 km/h 34.6 km/h 懸架方式ハイドロニューマチック式 ホルストマン式 乗員数4名(車長, 砲手, 操縦士, 装填手) 装填方式手動 C4I〇 △ ×
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