【装弾筒】(そうだんとう)
Sabot(サボ)(仏)
太い銃身(砲身)から細い銃弾(砲弾)を発射するための詰め物。
小火器ではプラスチック製のものが、戦車砲では軽金属製のものが多い。
発射前の弾丸は、装弾筒に包まれた形で薬莢へ装填される。
「サボ」とはフランス語で木靴を意味し、弾丸の尾部に付けられた装弾筒が靴のように見えることから名づけられた。
撃発時には太い装弾筒によって発射ガスを受け、銃口(砲口)から射出された瞬間に弾丸から装弾筒が分離する。
分離後は細い弾丸のみとなり空気抵抗が小さくなるので減速しづらく、最大射程を長くすることができる。また弾丸の細さから貫通力も高い。
反面、弾丸が細いということは質量も小さいということであり、もともと小口径の銃ではメリットを発揮しづらい。
その恩恵をもっとも享受できるのは、大口径のカノン砲から発射される徹甲弾である。
近年の戦車には、装弾筒付徹甲弾や装弾筒付翼安定式徹甲弾が搭載される。
装弾筒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 14:19 UTC 版)
発射時のガス圧のほとんどは装弾筒(Sabot、サボ)が受けて砲弾を加速させる。装弾筒は極めて短時間の内に大きな力を受けて主要な質量を占める侵徹体へ力を伝えるために、砲身内では両者は固く結合している必要があるが、砲口から出た後では装弾筒は空気抵抗によって侵徹体から素早く、かつ均等に3つか4つに分かれて分離する必要がある。装弾筒によって発射装薬により生まれた運動エネルギーが重い侵徹体に集中して与えられ、中心の細長い侵徹体部分だけが飛翔することで空気抵抗を極限まで減らすことができる。
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