装束について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/06 15:02 UTC 版)
神社祭祀で用いられる衣冠や狩衣に対して、各曲で正式とされる装束は需要が少ない為に高額となり、また転用も利かないため、これを調達できるのは財政に余裕がある神社に限定される。また、後述の略装束と比べて装束の重量や形態(裳などの長大な部位)からも舞の難易度が高くなり、その為正式の装束よりも略装束で舞われる例のほうが多い。特に年少者が正式の装束を着用することは稀な例と言える。 又、浦安・豊栄・紅わらべ以外の曲は少女が舞う事を考慮していない場合が多いため、これらを少女が舞う事は希少である。 多くの曲において千早と緋袴を略の装束としている。千早の青摺模様は松鶴をあしらったものが多いが、浦安の舞の略装束として菊の青摺模様をあしらった「浦安柄」と称する千早も用意されている。曲によっては千早に特色のある柄が入る、よく練られた光沢のある布地を用いるなどの例がある。稚児行列と同様の稚児装束の場合もある。化学繊維の略装束は比較的調達しやすく、また軽量であること、子供用も用意されていることから、少年少女が着用するのは略装束の例が多い。
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