ダイヤ改正を可能にした基盤整備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:24 UTC 版)
「ヨンサントオ」の記事における「ダイヤ改正を可能にした基盤整備」の解説
それまでの国鉄路線は東海道本線と山陽本線を除けば、幹線といえどもほとんどが単線、かつ非電化であった。また軌道の整備・強化が不十分であり、列車の最高速度も 100 km/h 未満に留まっていた。 第3次長期計画ではこれらの課題を重点的に対策、強化したが、このダイヤの施行時点では下記項目が達成されていた。 幹線の複線化:東北本線と上越線は全線複線化を完了した。一部区間の複線化は函館本線・奥羽本線・信越本線・中央本線・北陸本線・鹿児島本線・日豊本線で順次進捗し、国鉄の複線化率は 22 % になった。 軌道強化による最高速度の 120 km/h 化:東北本線・高崎線・上越線・山陽本線では全線で、信越本線の宮内 - 新潟間、北陸本線の米原 - 金沢間、鹿児島本線の門司 - 博多間で最高速度を 120 km/h に向上した。 電化区間の拡大:東北本線の全線電化が完成し、国鉄全体での電化率は 26 % に達した。 貨車の走行装置改善による貨物列車の高速化:国鉄貨車の多数を占める4輪の小型貨車(いわゆる二軸貨車)について、車軸の支持機構を「2段リンク式」に改良する対応が1953年(昭和28年)から進められ、最高速度は従来の 65 km/h から 75 km/h に向上した。このダイヤ施行時点で高速化改良は大方の貨車に普及し、国鉄が所有する貨車のほとんどが 75 km/h 運転可能となった。運用上・構造上の理由から高速化の対象外となった最高速度 65 km/h 以下の営業用貨車は本改正までに淘汰されたが、継続使用を要する一部の車両のみ、識別のため車体側面に黄色の帯を配し、側面の記番号には 65 を表す副記号の " ロ " を付記した。これらの低速運用貨車は主に北海道・九州内で線区・区間を限定して使用された。特に北海道内に封じ込められた貨車は副記号の「ロ」を丸囲みにし、黄色の帯を途中で切って「道外禁止」の文字を入れている。 ATSの整備:1965年に全線で完了していた。
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